阪神・藤浪は信念を曲げなかった!変化球に頼らず貫いた直球勝負 7四死球4失点KOで今季初黒星も

[ 2021年4月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―7DeNA ( 2021年4月23日    甲子園 )

<神・D>初回先頭打者からセットポジションで投げる藤浪(撮影・成瀬 徹)               
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 阪神は23日、DeNAに1対7で敗れて今季ワーストの3連敗を喫した。先発した藤浪晋太郎投手(27)は、7四死球と荒れた内容で今季最短の4回0/3を4失点で降板し今季初黒星。それでも、武器である直球を愚直に投げ込むなど、強い気持ちも持ちながら試行錯誤した。

 もがき苦しんだままマウンドを降りた。藤浪は、今季最短となる4回0/3を4失点でKO。ボールを制御することができない完全な自滅で、やすやすと相手へ流れを渡してしまった。

 「序盤から投球のタイミングが合わず、情けないピッチングをしてしまいました」

 “歯車”は狂ったままだった。初回こそ3者凡退スタートも、投げるボールは大半がシュート回転。これまでは試合途中に変更することがあったセットポジションで1球目から腕を振るなど序盤から試行錯誤する姿は見て取れた。2回は先頭・佐野から3連続四球。満塁で神里の二ゴロの間に先制を許した。後続を断って最少失点で切り抜けたものの、3回2死二塁で佐野に中越え適時二塁打を浴びて2点目を失うと、再び3者連続の四球を与えてしまい、神里への押し出しでビハインドは3点に広がった。

 4回を3人で斬って迎えた5回。先頭のオースティンには頭部付近へ抜けた2球目に続き、3球目が左肘付近への死球になると、場内からタメ息も漏れた。前回16日のヤクルト戦同様、最後が死球と後味の悪い降板。19年8月1日の中日戦以来となる今季最多7四死球と精彩を欠いた。

 引っかけるようなボールが多く、操れなかった。ただカウントを整えることに苦労しながら、昨年まで見られたカットボール一辺倒ではなく、愚直に一番の武器で生命線でもある直球を投げ続けた。試合前練習では登板日にも関わらず、キャッチボールを2度行いフォームを確認。試合中もクイックモーションで投げるなど、制球の安定を試みたが、改善されず。3試合連続で5四死球以上と苦しい内容が続いている。

 矢野監督は「こういう後が大事になる。調整の中でどう立て直すか」と復調に期待。本人も前を向いた。「野手の方々に申し訳ないですし今日の投球をしっかり反省して次の登板は頑張りたい」。今季初黒星を糧に、再上昇する。(遠藤 礼)

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