エンゼルス・大谷 日米100号 日本人が苦戦「剛速球」「動く球」長期的プログラムで対策

[ 2021年4月23日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス4ー7レンジャーズ ( 2021年4月21日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>3回、日米通算100本塁打となる5号ソロを放った大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が21日(日本時間22日)、レンジャーズ戦に「2番・DH」で出場し、3回に5号ソロで日米通算100本塁打に到達。今季初めて登板翌日に打者 出場して一発を放ち、米4年間の本塁打率17.7は歴代の日本選手をしのぐ勢いでシーズン50発ペースだ。快足を飛ばした17秒3でのダイヤモンド一周は今季の「メジャー最速」。二刀流で歩むプロ9年目で、節目の快音を響かせた。

 打球は角度38度で右中間上空に高々と上がった。ゆっくりと一塁に向けて歩き始めた大谷が、突然何かを思い出したかのように走りだす。二塁到達前にフェンスオーバーを確認しても速度は緩めない。なぜか満面の笑みだ。大リーグ公式サイトによると17秒3でのベース一周はメジャー全体の今季本塁打で最速記録。大型ビジョンに「100本塁打」であることが紹介され、祝福ムードに包まれた。

 日米通算100号が生まれたのは1―0の3回。右腕フォルタネビッチのスライダーを豪快にフルスイングした。チームの逆転負けに「とりあえず今日1本打てて良かった」と心からの笑顔は見せなかったが、「日米で印象に残る一発は?」と問われ「どちらも最初の一本はやっぱり思い出に残っている」と素直な心境を吐露した。

 日本ハムでのプロ1年目は92打席目で初本塁打。対照的にメジャー1年目の18年は開幕直後の6打席目に最初のアーチをかけ、ファンの心をつかんだ。米4年間の本塁打率(1本あたりに要した打数)は17・7で、日本選手最多の通算175本塁打を誇る松井秀喜の25・4打数を大きく上回る。この日は今季初めて登板翌日に打者出場したようにジョー・マドン監督は今季の「キーマン」として大谷を二刀流で積極起用しており、チーム16試合消化時の5本塁打はシーズン50発ペースだ。

 剛速球や動く球への対応などでメジャー移籍した日本野手が必ず苦しむのが「長打減少」。メジャーで30本塁打以上を記録した野手全員が数字を落とす本塁打率が、大谷だけは日本時代を上回っている。長打率も・500から・515に上昇。なぜか。それは大谷が花巻東時代、そして日本ハム入団後もメジャー移籍を「夢」ではなく具体的な「目標」として頭に描き、練習や体力強化に努めてきたからだ。多くの日本野手がパワー不足を補うためにフォームを大きく変えたり、急激な増量を行ったりしたが、大谷にそんな姿はない。5年後、10年後を見据えた長期的なプログラムが二刀流を支える。

 ジョー・マドン監督は右手中指のまめも問題ないとし、次回は中5日で26日(日本時間27日)のレンジャーズ戦に先発する可能性を示した。こちらも日米100試合目の節目登板となる。限られた人間しか歩くことができない二刀流の道。プロ9年目で達した節目も、大谷にとってはただの通過点だ。

 ≪史上3人目85年ぶりの登板翌日弾≫大谷がまたも珍しい記録を打ち立てた。米記録専門会社によると4回以上無失点の登板翌日に本塁打を放ったのは過去に1918年8月1、2日のレイ・コールドウェル(ヤンキース)と36年9月13、14日のエド・ヒューザー(カージナルス)の2人だけ。実にメジャーでは85年ぶり3人目の快挙だった。

(笹田幸嗣通信員)

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