広島・森下 自己ワーストの5失点「2回続けては絶対にいけない」 らしくない2被弾、カーブの軌道に問題

[ 2021年4月15日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0-6阪神 ( 2021年4月14日    甲子園 )

<神・広(4)>  5回 無死一塁 マルテ(右)に2点弾を浴びた森下 (撮影・成瀬 徹) 
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 広島・森下暢仁投手(23)が14日、阪神戦で痛い今季初黒星を喫した。侍ジャパンの建山義紀投手コーチが視察する中、プロ初のスライド登板で5回を投げ、2本の2ランを被弾するなど自己ワーストタイの5失点(自責4)。打線も天敵・西勇をまた攻略できず、2試合連続零敗の体たらくで4位に後退した。

 開幕から安定した投球を続けていた森下が首位を走る虎の勢いにのみ込まれた。自己ワーストタイの2発被弾に5失点KO。初のスライド登板には「影響はないです」と首を横に振りつつ、3戦目で付いた今季初黒星に悔しさを隠せなかった。

 「甘い球を相手にしっかり打たれました。ストライク、ボールがハッキリしていたし、カーブもゲームの中で修正できなかったのが反省点です…」

 もったいない形で先制点を失った。2回2死から佐藤輝に四球を与え、梅野の遊ゴロを田中広が失策。8番・中野には151キロ高め直球を右前に運ばれ、スコアボードに「1」が刻まれた。17イニング目で今季初失点、昨季からの連続無失点が30イニングで止まった。

 2発の被弾も“らしく”ない。先頭・サンズを四球で歩かせた4回、佐藤輝には2ストライクと追い込みながら甘いカーブを痛打された。前回3月30日には2打席連続三振と格の違いを見せつけただけに「しっかり打たれた。次は抑えたい」と唇をかみしめる。

 マルテに許した5回の2ランも、カットボールが内寄り高めに浮いたもの。佐々岡監督は「コントロールが…ね。四球絡みの失点で、らしくない投球だった。シュート回転していたし、カーブもいつもの軌道じゃなかった」と首を傾げた。

 スタンドには侍ジャパン・建山投手コーチの姿があった。降雨中止となった前日13日、甲子園を訪れた稲葉監督は「森下投手を見に来た。いろんな球種を持ち、全てを扱える。彼のような、整った選手はジャパンに必要」と高評価しており、建山コーチのみが残って視察したもようだ。

 「こういう投球を2回続けては絶対にいけない。しっかり反省して次は抑えたい」

 森下はリベンジを誓う言葉に力を込める。侍ジャパンの指揮官が期待する通り、全球種が勝負球になるクオリティーの高さが23歳の誇るべき長所だ。やられたら、必ずやり返す。倍返しあるのみだ。(江尾 卓也)

 ○…森下(広)が5回5失点で今季初黒星。5失点は昨季9月4日DeNA戦、2被弾も同9月26日DeNA戦以来、いずれも2度目で、自己ワーストに並んだ。

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