ロッテ先発陣のバランス抜群―3~5位予想の評価を覆せる!

[ 2021年3月27日 08:44 ]

ロッテ・井口監督
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 プロ野球が開幕した。直前には各メディアが、評論家による順位予想を行っていた。

 いろいろなものを目に通したが、自分が担当するロッテはだいたい3位から5位ぐらいに予想した人が多かった。キャンプ、オープン戦を近くで見てきた印象としては、ちょっと低いなと感じた。

 ビッグネームはいないが、ロッテの投手陣は1、2位予想が多かったソフトバンク、楽天の2球団に負けていない。開幕から二木、美馬、ドラフト1位・鈴木、小島、岩下、本前と回るが、実績ある石川も4月中には戻ってくる。

 では、何がいいのか。バランスだ。右と左、年齢、速球派と技巧派――。二木、小島、岩下の中堅は安定感もあって、伸びしろもある。ベテランの美馬と石川は確実に計算できる。空いた枠には、鈴木、本前、佐々木朗ら、調子のいい投手が投げればいい。誰か一人でもブレークすれば、強力な先発ローテーションが組める。

 リリーフ陣は沢村が抜けたが、昨季も沢村が活躍したのは移籍後の終盤だけ。益田、ハーマン、唐川が健在で、これに小野が大事な場面で投げられると思う。沢村のような剛速球を投げ込めるし、その穴を埋める大活躍ができる。

 逆に安田、藤原、山口と並ぶ打線は、ファンにとって夢を見られる布陣だが、まだ3人ともシーズンを通して結果を残したことがないことを忘れてはいけない。井口監督も「どれぐらいやるのかという期待もあるし、不安の方も多少ある。若さを出してやってくれればいい」という。

 昨年は我慢に我慢を重ねて安田を育成した。そんな指揮官ならば、今年も、3人の起用については、かなり我慢するのではないかと勝手に想像している。つまり、3人そろって大活躍ならば、優勝も夢ではないが、3人そろって厳しいようならば、チームも苦しくなる。これがロッテの順位予想に大きな幅ができる理由なのだろう。

 ただ、昨季とは違い、今季はレアード、井上、福田秀が2軍スタートとなって、若手を支えられる選手が控えている。4年連続日本一のソフトバンクとの決定的な違いとなる選手層だが、こちらも少しずつ厚みを増している。今年は昨年よりもソフトバンク、楽天と競える力があると思う。

 ちなみに最近はやっていないが、前回ロッテを担当した05年は、記者の順位予想があって1位とした。結果はリーグ優勝、日本一。的中は自分一人だけと胸を張りたいところだが、正直、考えても分からないので、担当球団を1位に予想しただけだった。前年4位で、30年間も優勝していなかったチーム。それはそれで、今考えれば、随分と無茶予想だった…。(記者コラム・横市 勇)

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2021年3月27日のニュース