新人守護神の広島・栗林 目標は防御率じゃなくセーブ数!当面は25、その真意とは

[ 2021年3月25日 05:30 ]

広島・栗林
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 広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)が24日、マツダスタジアムで行われたナイター練習に参加。守護神として防御率よりもセーブ数にこだわる意向を示し、永川(現1軍投手コーチ)が1年目に挙げた25セーブを当面の目標に掲げた。期待が膨らむ開幕は26日。黄金ルーキーは改めて「1年間1軍で」と誓った。

 シーズン開幕の足音が聞こえる中、本拠地で行われたナイター練習。栗林は投内連係やブルペン投球などに汗を流し、来るべき登板に備えた。開幕の相手は、幼い頃から応援していた中日。「うれしい」と喜び、登板時の注意点に言及した。

 「左にいい打者が多いし、足を使って動かしてくると思うので、無駄な走者を出さないことが大事かな…と」

 対外試合を7戦連続無失点で終えた今春。中日には2月23日の練習試合で投げ、根尾ら打者3人を11球で料理した。今回は「小学校の頃のファン」と言う福留との初対戦もありそうだが「勝負を楽しめる余裕はない。誰が来てもしっかり抑えたい」と力を込める。

 トヨタ自動車時代は主に先発で、抑えを務めるのは社会人選抜として参戦した、19年冬のアジアウインターリーグ(台湾)以来。決勝でセーブを挙げるなど、優勝に貢献してみせた。ただ彼我の差は当然あり、プロでの仕事に意欲を燃やす。

 「当時は7、8回からの抑えでしたが、今度は大事な場面の9回だけ。全然違う緊張感の中でやっています」

 守護神として踏み出す第一歩。重視する数字には、多くの投手が挙げる防御率ではなくセーブ数を挙げた。

 「3点優勢の9回に僕が2点取られても、勝ちは勝ち。防御率は低いに越したことはないけど、抑えとしての役割を考えたらセーブの方が大事かな…と」

 フォア・ザ・チームの精神にあふれる栗林ならではのこだわり。当面の目標には、25セーブを挙げた。永川が新人の03年にマークした数字だが、1軍投手コーチを務める本人は「その数を抜くようじゃないと、チームは上にいない」として“自分超え”に期待した。

 「マツダスタジアムで開幕し、ファンの方が応援に来てくれる。笑顔で帰ってもらえるように、中日に3戦全勝できるように頑張りたいと思います」

 24歳の新守護神は言葉に力を込めた。(江尾 卓也)

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2021年3月25日のニュース