敦賀気比 公式戦初登板の本田が快投!選抜史上初のタイブレーク敗退も夏に向けて収穫

[ 2021年3月25日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第5日第3試合 1回戦   敦賀気比5-9常総学院 ( 2021年3月24日    甲子園 )

<敦賀気比・常総学院> 9回のピンチを切り抜け雄たけびをあげる敦賀気比・本田(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 カクテル光線に照らされた選抜史上初のタイブレーク。敦賀気比は最大4点ビハインドを追いついたが、リードが奪えず、12年以来の初戦敗退。歴史的一戦の勝者として名を刻めなかった。それでも大舞台で“隠し玉”が輝きを放った。三塁手で先発した本田克だ。

 「最後はやっぱり、気持ちだった。夏に向けてチームが助かるなら、どっちもできるようにしていきたい」

 4回途中から救援登板し、7回まで無安打無失点。同点劇への流れを引き寄せると、9回から再登板し、12回まで無失点の好投でタイブレークに持ち込んだ。これが公式戦初登板とは思えない快投。最後は力尽きたが、延長13回まで三塁も踏ませず、夏につながる聖地デビューだった。

 投手としての才能を見いだした東哲平監督(40)も「追い越せなかったことに課題があると思うが、彼に関しては、すごく良い投球だった」とたたえた。指揮官には今月4日、初の男児となる第4子が誕生。ナインは白星で祝いたかったが、かなわず。夏に必ず、聖地1勝をプレゼントする。(北野 将市)

 《19年夏以来》大会5日目の常総学院―敦賀気比は延長12回までに決着が付かず、選抜史上初のタイブレークに突入した。タイブレークは選手の健康管理や大会日程の円滑な消化などの観点から早期決着を促すべく、13回から無死一、二塁の状況で始める。18年の選抜から導入され、春夏の甲子園大会では19年8月17日の3回戦・星稜―智弁和歌山以来、通算4度目の適用。

 《申告敬遠も初》常総学院―敦賀気比の9回1死二、三塁で守備側の常総学院は選抜史上初となる申告敬遠を選択。試合時間短縮のために、投手が投球をせずに敬遠を申告できるルールでプロ野球では18年シーズンから採用された。高校野球では昨年から適用され、8月に甲子園で開催された交流試合で、山梨学院が白樺学園戦で申告敬遠を行った。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月25日のニュース