怪物に胸躍る21年シーズンが始まる 阪神・佐藤輝が新人初のOP戦本塁打キング

[ 2021年3月22日 05:30 ]

オープン戦   阪神1ー1オリックス ( 2021年3月21日    京セラD )

<オ・神>試合前、ウォーミングアップで体を動かしていた阪神・佐藤輝はオリックス戦を欠場。 (撮影・後藤 大輝)
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 阪神ドラフト1位・佐藤輝(近大)がオープン戦最終戦で、初めて欠場した。体の張りをはじめとする蓄積疲労が要因とはいえ、あくまでも開幕を万全で迎えるための措置。矢野監督は「全体的に体の疲れがあった。テル(佐藤)を見に来たファンには申し訳ないけど、ここで無理さしてもっていうのがあったので」と説明した。

 試合前練習から、別メニューでの調整だった。右翼で軽めの打球捕を行ったが、打撃練習は回避。黄金新人見たさに球場を訪れた虎党は肩すかしを食らったが、オープン戦で放った数々の猛打が色あせることはない。

 「オープン戦の数字なので、もちろん大事なのはこれからですけど、そういう数字を残せたことは一つの自信にはなった。“ここはいける”と思った部分もあれば、まだまだ足りないと思う課題も感じた」

 収穫と課題の両方を持ち帰った出場12試合。17日西武戦で本塁打を放って以降、11打席無安打のままオープン戦を終了したが、6本塁打は堂々の12球団トップだ。新人がその座に就くのは、ドラフト制以降では史上初の快挙。同8位の打率・302、同3位の9打点もさることながら、球界全体にドデカいインパクトを与え続けた。

 「コンディションも含めて自分にできる準備をしっかりして、万全の状態で開幕に臨みたい」

 快進撃はもう、過去の話。浮かれることなく足元を見つめるコメントからは、早くも風格が漂う。1958年に長嶋茂雄(巨人)が新人で記録したオープン戦7本塁打には並べなかったが、“ミスター超え”は3・26開幕のシーズンに取っておけば良い。猛虎復活へ欠かすことのできない重要なピース。その豪打に、ファンは何度酔いしれるだろうか。(長谷川 凡記)

 《初の新人キング》佐藤輝(神)がオープン戦最多の6本塁打。阪神の選手がオープン戦で本塁打王になるのは17年高山(4本)以来で、ドラフト制以降(66年~)の新人では他球団を含めても佐藤輝が初めてだ。ドラフト制以前には、48年別当薫(神)や58年長嶋茂雄(巨)が7本塁打した例がある。

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2021年3月22日のニュース