1人あたり1週間500球 初導入の球数制限…「投手分業制」が鍵

[ 2021年3月18日 05:30 ]

19日開幕センバツ 2年ぶりの春ココに注目(中)

常総学院・秋本
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 「1投手あたり1週間で500球」の球数制限が、今センバツで初めて導入される。2月に行われた組み合わせ抽選で、第2日の第1試合までに入った8校は1週間で最大3試合と影響は少ない。一方、第5日に登場する6校と第6日の第1試合に入った計8校は、1回戦から準決勝まで1週間で4試合。さらに2回戦から決勝も6日間で4試合をこなさなければならない。

 最も過酷なブロックに入った常総学院の島田直也監督は「うちには(柱が)2人いるので、やりやすい」と自信を見せる。秋本璃空、大川慈英(ともに3年)の両右腕はともに最速145キロを超える本格派。秋本が先発し、大川に終盤を任せるプランだ。同じブロックに入った東海大菅生・若林弘泰監督も「体にダメージが残るので基本的に完投は考えていない。今の時代、一人のエースで勝ち上がるのは無理だと思う」と話す。実際に、昨秋の公式戦でエース・本田峻也(3年)は9回を一人で投げ抜いた試合はなかった。

 昨秋の東北大会決勝では、柴田のエース右腕・谷木亮太(3年)がルールに引っかかり、救援で19球しか投げられずチームは仙台育英に1―18で大敗。公立校は複数投手を整備する難しさもあるが、昨秋の地区大会を制した10校で仙台育英、高崎健康福祉大高崎、中京大中京などは無理のない分業制で頂点に立っている。

 初導入される球数制限がどう影響するか。ベンチの指揮官は、スコアボードの投球数もこまめにチェックする春となりそうだ。(特別取材班)

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