広島・堂林 開幕に暗雲…新外国人クロンを三塁へ本格コンバート、不在想定するアクシデント発生か

[ 2021年3月15日 05:30 ]

広島・堂林 
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 広島・堂林翔太内野手(29)が開幕不在となる可能性が14日、浮上した。コンディション不良により13日に続き14日の日本ハム戦(マツダ)も欠場。この日は新外国人クロンが三塁で自身初の“フル出場”を果たすなど、チームは正三塁手不在を想定した準備を本格化させた。

 堂林は2日連続でグラウンドに姿を見せることなく、試合途中で帰途に就いた。蔦木篤トレーナーはコンディション不良とした上で「少し別メニューで調整する」と説明。あす16日からの西武戦(メットライフドーム)とヤクルト戦(神宮)の関東遠征に同行しないことも決まった。

 そうした場合、残るオープン戦は19日からのソフトバンク3連戦のみ。河田ヘッドコーチが「ちょっと(状態は)上がっては来ている。開幕に間に合ってくれればいいんだけど…」と吐露するほどに状態は芳しくなく、開幕不在を想定せざるを得なくなった。

 雨天中止となった12日の日本ハム戦では、試合前の全体練習を消化し「9番三塁」での先発を予定していた。だが、13日の試合前練習から不在となったことで、この間に何らかのアクシデントがあったとみられる。13日に首脳陣は「積極的休養」とけむに巻いたが、この日から三塁を守れるメヒアが1軍に合流。経過を観察する前に手を打ったことから、状態が楽観できないことを想像させる。

 昨季111試合に出場して確実だった堂林の「開幕三塁」は白紙となった。代役について、河田ヘッドは「(堂林が不在なら)まずの(三塁)候補はケビンだろうね」と説明。メジャーで19年1試合、マイナーでは通算75試合に三塁で出場した経験のある新助っ人が代役一番手となった。

 クロンの主戦は一塁ながら、春季キャンプ中から三塁守備も準備してきた。オープン戦では初戦から4試合連続で一塁で出場したが、堂林の欠場後は三塁に配置転換。この日は一塁で先発発表されたが、試合開始直前に三塁に変更され自身初のフル出場を果たした。唯一の打球処理となった8回1死一塁からの梅林のゴロも難なくさばいた。

 クロンは「練習をして損はない。与えられたところで練習をしていきたい」と意気込み、佐々岡監督は「いろいろ考えられる中で、練習をしておかないといけないというところ」と有事を想定した。16日の西武戦以降もクロンが三塁で先発する見込み。最悪の事態に備えた準備は続く。(河合 洋介)

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2021年3月15日のニュース