阪神の開幕投手に藤浪が急浮上 「本命」西勇が調整遅れ 27日の中日戦でマウンドへ

[ 2021年2月26日 05:30 ]

充実した表情で投げ込む阪神・藤浪(撮影・北條 貴史)
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 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が開幕投手候補の1人に急浮上した。最有力候補だった西勇が当初登板予定だった、あす27日の中日との練習試合(北谷)に登板することが判明。西勇はぜん息の検査で帰阪し調整に遅れが生じていることから3月26日ヤクルト戦(神宮)の開幕投手は白紙の状態になっている。

 開幕まで残り1カ月。本来なら確定していたはずの開幕投手が決まっていない。最有力の西勇が間に合わなければ、代役候補の一人に挙がるのが藤浪だ。

 次戦のマウンドが、プロ9年目で初の大役のイメージを膨らませる。今春2度目の対外試合登板が27日の中日戦に決定。同じく候補となる青柳の後を受け、2番手で3イニングを予定する。当日は土曜日。これが2月最後の登板で、ローテーション投手は3月から開幕を逆算した調整に入る。結果を残しながら週末付近の試合での登板を重ねていけば「3・26」に行き着くことも十分に考えられる。

 この日、テレビのキャンプ中継で解説を務めていた本紙評論家・関本賢太郎氏も「ここからのオープン戦の投球内容、結果次第」と前置きしたうえで、背番号19抜てきの「ウルトラCプラン」を推した。

 「万一、西勇が開幕投手じゃない場合、開幕投手は藤浪でもいいんじゃない、という感じはあります。可能性はあるでしょう」

 名前が挙がるのも、状態が近年にないほど良好だからこそだ。21日の広島戦では先発で3回2安打無失点。今春のテーマに掲げる変化球の精度向上にも手応えを得ており、直球に頼らないスタイル確立を目指している。登板後も「(収穫は)いろんな球種を投げられたこと。やりたいことはできました」と力強くうなずいていた。

 この日はブルペンで55球。ロングダッシュなどでも汗を流し紅白戦を含め3度目の実戦登板に備えた。

 西勇が3月に入ってコンスタントに登板できれば本命は揺るがない。ただ、時間も多くあるわけではない。20日付の独占インタビューでは「自分が成績を出して、勝手にエースと呼ばれるぐらいに数字で示せるようにしたい」と語っていた。静かに意気込むプロ9年目の“初登板”は、どんな景色が広がるか。

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