【12球団イチ推しブレーク候補パ・リーグ編】120キロ大砲、「ナベU」、世代交代の旗頭ら

[ 2021年2月15日 06:30 ]

ソフトバンク・リチャード
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 若武者たちよ、青天を衝(つ)け――。今春のプロ野球キャンプは前半が終了。14日は予定された全5試合が雨天中止となったが、実戦でのサバイバルは今後、本格化する。この日スタートしたNHK大河ドラマの主人公・渋沢栄一のように、球界に新風を吹き込むことが期待される各球団の若手を、スポニチ本紙記者がピックアップした。

 ◆ソフトバンク・リチャード(4年目、内、沖縄尚学)
 《ボクシングトレで体の切れ磨く120キロ大砲》リチャードは1メートル89、120キロの巨体が自慢の右の大砲。大きくても動けるアメフト選手をならって体の切れを磨くため、小久保ヘッドコーチからボクシングのミット打ちを連日、課されている。王貞治会長には「力より速さ。軽く振れ」と教わり、10日のシート打撃で6割の力で今季1号を放った。昨春に育成から支配下登録。西武・山川との合同自主トレでは、さらに増量を勧められたが「山川さんが108キロで飛ばせるなら僕はそれ以上飛ばしても増やしても意味ない。柵を越えて痩せればいい」と、やんわり拒否。愛されキャラだが、芯は強い。(ソフトバンク担当・井上 満夫)

 ◆ロッテ・山口航輝(3年目、外、明桜)
 《幕張沸かせる待望右のスラッガー》高卒3年目で初めて1軍キャンプに呼ばれた山口のパンチ力は、圧巻だった。左翼へ引っ張るだけでなく、中堅から右方向へ放物線を描くことができる。安田、藤原、佐藤都、和田ら、左打者に有望な若手が並ぶ中で、待望の右の大砲候補だ。昨季はイースタン・リーグでチームトップタイの7本塁打。フェニックス・リーグでも3発を放ち、井口監督も期待の選手に挙げる。高校時代はエース兼主砲として活躍。秋田大会決勝で金足農・吉田(現日本ハム)の前に苦杯を喫した。プロでは外野手としてプレーしてきたが、昨秋から一塁にも挑戦中だ。(ロッテ担当・横市 勇)

 ◆西武・渡辺勇太朗(3年目、投、浦和学院)
 《初1軍でも際立つ存在感「ナベU」》1メートル91の大型右腕にブレークの予感が漂う。高卒3年目の西武・渡辺が、初のA班(1軍)キャンプで存在感を発揮。11日のシート打撃で森を一ゴロに仕留めた。昨季はコンディション不良もあり、登板は2軍での4試合のみ。それでも最速151キロを計測した。1月は奄美大島で内海の自主トレに同行。参加をお願いした際には「最初から連れていくつもりだった」と言われるほど、左腕から目をかけられている。名前は「勇太朗」。愛称「ナベQ」で親しまれる渡辺久信GMにちなみ「ナベU」の活字が、紙面をにぎわせる日も遠くなさそうだ。(西武担当・花里 雄太)

 ◆楽天・武藤敦貴(2年目、外、都城東)
 《素質秘めた走攻守で無名返上闘志》高卒2年目・武藤は、外野のレギュラー争いのダークホース的な存在だ。現在の1軍メンバーで唯一、1軍出場経験がないものの、走攻守で高いポテンシャルを秘めている。粗削りながら豪快な打撃が持ち味で、1軍に抜てきした石井監督も「バットを振る能力は高い」と素質を認める。昨季は3月の紅白戦で左肩を脱臼。復帰に時間を要し、イースタン・リーグでも出場3試合にとどまった。甲子園出場経験はなく無名の存在だったが、「高校時代に名前を知られていない悔しさをプロで晴らす」と鼻息は荒い。名前を覚えておきたい成長株だ。(楽天担当・重光 晋太郎)

 ◆日本ハム・野村佑希(3年目、内、花咲徳栄)
 《攻守で成長“北のスター街道”歩む》日本ハムは野村がスターダムを駆け上がるかに注目が集まる。昨季は開幕直前の練習試合で猛アピールして高卒2年目では14年の大谷翔平(現エンゼルス)以来となる開幕スタメンに抜てき。右手小指骨折で長期離脱して出場は21試合にとどまったが、打率.257、3本塁打と飛躍のきっかけをつかんだ。今キャンプでは1日約1000スイングと振り込んで得意の打撃に磨きをかけるとともに、課題の守備も強化中だ。三塁を争う新助っ人のR・ロドリゲスの来日のメドが立っておらず、2年連続開幕スタメンを勝ち取ってレギュラー定着を狙う。(日本ハム担当・東尾 洋樹)

 ◆オリックス・紅林弘太郎(2年目、内、駿河総合)
 《世代交代の旗頭 1メートル86大型遊撃手》オリックスでブレークが期待されるのは高卒2年目の紅林だ。昨年11月3日の楽天戦で則本昂からプロ初打席初安打を放ち、持っているところを見せつけた。紅林が入団した時は2軍監督で、11月の時点では監督代行だった中嶋監督も「体が大きくなっていた」と、わずかな期間での成長ぶりに目を見張った。1メートル86、94キロの大型遊撃手。同ポジションには安達がいるが、世代交代を一気に推し進められる潜在能力を秘める。若返りが進むチームでも内野陣は特にここ1、2年で変化するはず。3年目の太田、宜保とのレギュラー争いから目が離せない。(遊軍・田中 貴久)

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