日本ハム・中田 代表引退示唆から一転 侍入り意欲「“中田しかいない”と言われるように…」

[ 2021年2月4日 05:30 ]

日本ハムキャンプに訪問した侍ジャパンの稲葉監督(右)と話す中田(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

 日本ハム・中田翔内野手(31)が3日、今夏に行われる予定の東京五輪に臨む侍ジャパン入りへ意欲を見せた。侍ジャパンは17年WBC以来遠ざかっており、昨年末には代表引退も示唆していたが、沖縄・名護キャンプを視察した侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)が選出リストに入っていると明言した。中田は昨季パ・リーグ打点王として意地を見せることを誓った。

 侍ジャパン監督に軽口を叩けるのは中田くらいだろう。稲葉監督が現役時代には共にプレーし、兄貴分と慕う先輩と久々に対面。シートノックの動きを見た稲葉監督から「体、動けているね。いいね」と声を掛けられたが、「僕は毎日こんなもんですよ。これ以上もなければこれ以下もないです」と返答したことを明かし、中田節で周囲を笑わせた。

 昨季リーグ2位の自己最多31本塁打を放って自身3度目の打点王を獲得。17年WBCでは筒香(レイズ)と並ぶ侍ジャパン最多タイの3本塁打、8打点と勝負強さを見せた球界屈指の強打者が、選出候補から漏れるはずがない。昨年末には「五輪は全く考えていない。むしろ稲葉さんを応援したい」と引退を示唆していたが、稲葉監督は“許可”していない。この日も「国際経験も豊富で勝負強い」と期待した。

 侍ジャパンへの思いを問われると、中田が熱い思いを吐き出した。「出たい、出たくないとかじゃなく、正直、僕よりうまい一塁手はたくさんいる」としつつ、「選手にとっては選ばれることは栄誉。結果を残した上でそういう場所にいられたら幸せ。“ファーストは中田しかいないでしょ”と言われるようにもっと頑張らないといけない」と心境を吐露。昨季勝負強い打撃を見せただけに、今季も序盤から好調を維持すれば再び侍ジャパンのユニホームに袖を通す可能性もある。

 コロナ下で行われる春季キャンプは感染予防のため外出禁止。大好きな沖縄料理も堪能できず、「ストレスがたまる」と目にはものもらいもできた。日々の疲れを癒やすのは子供たちとの電話で「それが一日のリフレッシュ時間」と目尻を下げた。

 野球漬けのキャンプで進化した先に見えてくる東京五輪。兄貴分を支えるためにも自慢のバットに磨きをかけていく。(東尾 洋樹)

続きを表示

2021年2月4日のニュース