開幕スタメンはバットで奪う 阪神ドラ1佐藤輝がキャンプ地沖縄入り「長打力を見てもらいたい」

[ 2021年1月29日 05:30 ]

自慢の長打力で開幕スタメンにアピールする阪神・佐藤輝(代表撮影)
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 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(21=近大)が28日、きょう29日からの先乗り合同自主トレに備えキャンプ地の沖縄に入った。2月1日から始まるプロ初のキャンプでは、自慢の長打力に磨きをかけてアピールし、開幕スタメンへの足場を固めていく。

 キャンプインを前に高揚感を得た佐藤輝は、最初の戦いの場となる沖縄の地を踏んだ。球団の代理取材に応じ、自らの長所を存分にアピールすべく言葉に力を込めた。

 「しっかり体づくりとアピールを両方していきたいと思います。一番はバッティング。長打力というところを見てもらいたいなと。しっかり自分の持ち味を発揮できるように。それが一番ですね」

 26日の3000メートル走で腰の違和感を訴え途中リタイアしたが、翌27日にはフルメニューを消化して不安を一蹴し新人合同自主トレを終えた。キャンプを乗り切るための基礎体力強化は順調で2月1日からは本格的に開幕1軍入りをかけたサバイバルが幕を開ける。矢野監督もキャンプメンバー発表時に「本当に見るのが楽しみな選手。早く見たいなと思います」と語っていた大器が、ベールを脱ぐ時が間近に迫る。

 1年目の最終目標に新人王を掲げるだけに、開幕からのアピールは不可欠。阪神では19年に近本と木浪の2人が開幕スタメンに名を連ねた。新人王こそ逃したが、シーズンでリーグ新人最多安打を更新する159安打を記録した近本はオープン戦17試合中12試合で安打を放ち6盗塁。木浪にいたってはキャンプ初実戦となった紅白戦で12球団最速となる本塁打を放ち、オープン戦17試合で12球団最多の22安打を記録し開幕戦では「1番遊撃」で出場した。

 先輩2選手に続く自信があるからこそ、佐藤輝は大きくうなずいた。「そうですね。もうしっかりやるつもりで頑張っていきたいと思います」。家族からは「しっかり頑張ってこいよ、ケガだけは気をつけてと言われました」とエールをもらったという。

 きょう29日からはキャンプ地となる宜野座で合同自主トレがスタートする。定位置争いは激戦が予想されドラフト1位といえども確定はしていない。黄金ルーキーがどんな輝きを放つのか。決して見逃すことはできない。 (阪井 日向)

 <阪神近年の開幕戦スタメン新人野手>

 ★04年鳥谷 敬 7番遊撃で5打数1安打。先発の上原(巨)に3打数無安打2三振の後、8回に前田から左前打した。

 ★12年伊藤 隼太 7番右翼で2打数無安打。高崎(D)に2三振で7回、代打を送られた。

 ★16年高山 俊 1番左翼。初打席で大野(中)から左前打の4打数1安打。チームドラフト新人の開幕戦初打席安打は初めて。同年新人王に輝いた。

 ★19年近本 光司 2番中堅。6回に小川(ヤ)から右中間へ適時三塁打の4打数1安打1打点。チームでは56年大津以来63年ぶりの新人開幕戦打点となった。セ新人記録の159安打をマーク。36盗塁でタイトル獲得。

 ★19年木浪 聖也 1番遊撃で5打数無安打。6回に遊ゴロ失策の後、続く近本の適時三塁打で同点の生還を果たした。

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