【センバツ候補校特集(2)】離島の廃部寸前チームが“清水マジック”で強豪に変身

[ 2021年1月27日 08:15 ]

大崎(九州・沖縄地区、長崎)

昨秋の九州大会決勝で福岡大大濠を下し初優勝を飾った大崎ナイン。初のセンバツ出場が確実視されている
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 第93回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が、29日にオンラインで開催される。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年の大会が中止となり「令和初」の開催となるセンバツ。出場の吉報を待つ候補校を紹介する。長崎県の西に位置する離島から、九州大会優勝を果たした大崎(長崎)。

 昨秋の九州大会。大崎は4試合中3試合で2桁安打し、明豊や福岡大大濠など甲子園常連校を下し頂点に立った。初の聖地切符を確実にしている。

 学校のある長崎県西海市の大島は、人口約5000人の小さな島。数年前まで部員不足で連合チームを組み大会に出場していた。状況を変えたのは、18年春に就任した清水央彦監督(49)。06年センバツ準優勝の清峰でコーチを務め、佐世保実では12、13年夏の甲子園出場に導いた。当初は部員5人で、荒れ果てたグラウンドの草むしりから始めた。だが、指揮官を慕い中学時代に全国大会に出場した坂本安司投手(2年)と調祐李捕手(2年)ら、力のある選手が集まるようになった。

 「まわりの人を甲子園に行かせたいという思いでやっている」という指揮官の下、力をつけ19年秋に九州大会初出場。初戦で大分商の川瀬堅斗(オリックス育成1位)から15安打も3得点の拙攻で敗れた。「取り組み方を変えた」と清水監督。バットを短く持ちコンパクトに振る「ショートスイング」を徹底し勝負どころの確実性を高めた。

 野球以外では礼儀も指導。九州大会準決勝の明豊戦で延長12回にサヨナラ打した乙内翔太外野手(2年)は「食べた方を人に向けない」と箸の置き方から学んだという。

 地元との関わりも大切にする。「(大島は)若者があんまりいないし、地域のお祭りに参加して、みこしをかついだりしてます」と指揮官。廃部寸前から島民に愛されるまで成長したチームに、まもなく吉報が届く。(杉浦 友樹)

 ≪洲本など過去7校≫離島からの甲子園出場は1953年春に初出場初優勝した兵庫の洲本(以降75年夏、86年春、12年春)から山口の久賀(現周防大島、62年春と99年夏)、隠岐(島根、03年春)、八重山商工(沖縄、06年春夏)、佐渡(新潟、11年春)、大島(鹿児島、14年春)、香川の小豆島(現小豆島中央、16年春)まで7校。

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