【新春対談 金本前監督―阪神・大山(3)】打撃への意識「去年は3球空振りしてもいいと思っていた」

[ 2021年1月3日 11:00 ]

<大山・金本対談> 対談する金本知憲氏(左)と大山 (撮影・平嶋 理子)                                               
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 ――昨年、打撃で意識を変えたことは?

 大山 受けになるのは良くない。何でもかんでも振れば良いというのはないですが、どんどん行こうというのはありました。その中でいろいろ場面で変える必要はあると思いますが、去年は3球空振りしても良いと思っていた。そういう良い意味での割り切りはできていたと思います。

 ――金本氏はその積極的な打撃をどう見ていたのか。
 金本 タイプがいろいろあるからね。タイプと技術によって違うと思うし。割とヤマを張らなくても、打てるタイプやろ?

 大山 そうですね。

 金本 それはレベルが高いと思うよ。僕の場合は良いピッチャーほど絞って打ったけど。絞らないと打てないから。変化球か、真っすぐか、インサイドかアウトコースか。どこかにヤマを張っていた。格下のピッチャーにはそんなことしなくても、対応はできたけど。状態によって違うけど、僕は読んでヤマを張るタイプだった。大山の場合、高めがもう少し強くなれば、もっと長打を打てるようになる。もう少し振る力がついてな。タイミングが合ってしまう。低めのアウトロー、スライダーとか。真っすぐ一本で待ってても。

 大山 合いますね。

 金本 それ自体はものすごく良いこと。ハイレベル中のハイレベルなんだけど。でも、初球から打ちに行ってライト前ヒットとかになってしまうともったいない。目付けを高くしておいて、今のスタイルだったら良いよね。初球がアウトコースのストライクだったら、「ワンストライクあげますよ」で良い。ローボールヒッターではない。

 ――元来、真っすぐに強い選手が高めを打てるようになってくれば、ランクが上がったことになる。
 金本 最後、絶対にインサイドを攻めてくるよね。ちょっと、打てるようになってくれば。そこに強くならないとアカン。次は真ん中高め、次にインサイドに強くなり。プロ野球は絶対、最後そうなる。そこに強くなれば、相手は攻めにくい。ヒットオッケーで、低め、低めに来るようになる。そこら辺まで早く行ってほしい。

 ――今になって、金本監督から受けた指導で分かることもある。
 大山 速い真っすぐはずっと言われていたので。ストレートマシンをすごく速くしたり、近づいて打席に立ったりはしていました。良いときは速い真っすぐをミスショットせずに打ち返せていて、自分自身も調子良い感じがあります。

 ――最後に、今季はキャプテンを任される。同世代の存在をどう見ている。
 大山 やったことがないので分からないですが、一人でどうこうよりみんなで助け合ってカバーしてやっていく形だと思うので。選手会長は近本ですし、試合に出ている選手も多いのでいろいろ話し合いながらやっていきたいと思いますが、まずは自分が頑張ることです! 

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