阪神、韓国20勝腕の次は2冠王・ロハス獲得 助っ人8人態勢、年俸総額約13億円は過去最高

[ 2020年12月26日 05:30 ]

阪神と来季の契約を結んだメル・ロハス・ジュニア(左はアレックス夫人、中央は息子のクルーくん)(球団提供)
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 阪神は25日、メル・ロハス・ジュニア外野手(30=前韓国・KT)の獲得を発表した。年俸250万ドル(約2億6000万円)で、2年契約とみられる。背番号24。今季の韓国プロ野球で本塁打と打点の2冠に輝いた両打ちの強打者で、中軸候補として期待される。16年ぶりリーグ優勝を目指す来季へ向けた外国人補強は完了し、8人態勢は今季と並ぶ球団最多。年俸総額約13億700万円は過去最高を更新した。(金額はすべて推定)

 うれしいクリスマスプレゼントが届いた。8人目の助っ人として加入が決まったロハスは球団を通じて心境を寄せ、胸を躍らせた。

 「阪神と契約を交わせたこと、来シーズンからチームの一員としてプレーできることにとても興奮しています。本拠地としてプレーする甲子園も素晴らしい歴史と伝統がある偉大な球場だと聞いているので、そのグラウンドでプレーできることが今から楽しみです」

 韓国・KTで4年目を迎えた今季は打率・349、47本塁打、135打点の圧倒的な数字を残した。定評のある外野守備でも昨季ゴールデングラブ賞を獲得。メジャー経験はないが、両打ちで走攻守を兼ね備え、大山、サンズらと中軸での活躍を期待される。甲子園球場に立つ姿を想像し、「最も楽しみにしているのは、応援していただける多くのファンのみなさんにお会いできることです」と虎党との対面を心待ちにした。

 これで来季を戦う補強は完了した。投手陣ではロッテから自由契約になった元中日のチェン、韓国・斗山で今季20勝のアルカンタラを獲得して先発陣を増強し、一度は保留選手名簿を外れたスアレスの流出も阻止。サンズとマルテが残留した打者陣にはロハスという新たな中核を迎えた。

 野手3人、投手5人の計8人。年俸総額約13億700万円は過去最高を更新し、“最強布陣”と言っていい。

 コロナ禍を鑑み、外国人選手を従来より1枠多い5人まで出場選手登録できる特例は来季も継続の見込み。有効活用の布陣を整え、谷本修球団本部長は「チーム内での高いレベルの競争を、一つの目標にして編成してきた。スタッフも今季の悔しさを来季にぶつけていくということで取り組んだ」と胸を張った。(長谷川 凡記)

 ◆メル・ロハス・ジュニア 1990年5月24日生まれ、米インディアナ州出身の30歳。10年のドラフト3巡目(全体84番目)でパイレーツと契約。メジャー経験はなく、17年6月から韓国・KTでプレー。17年WBCドミニカ共和国代表。大叔父はエクスポズなどで監督を務めたフェリペ・アルー。1メートル89、102キロ。右投げ両打ち。

 ○…阪神が契約した来季の外国人8選手の推定年俸総額は約13億700万円(ロハス、スアレス=2億6000万円、アルカンタラ、チェン=2億800万円、サンズ=1億5500万円、ガンケル=7700万円、エドワーズ=7200万円、マルテ=6700万円)で、15年の約12億400万円を超えて球団最多になったとみられる。同年は前年14年にいずれも個人タイトルを獲得したメッセンジャー(2億5000万円)、呉昇桓(3億円)、ゴメス(2億400万円)、マートン(4億5000万円)の4人で計上した。

 ○…阪神で背番号24を外国人選手が付けるのは初めて。14~17年まで使用した横田慎太郎が18年に育成選手となって以降、今季まで3年間は空き番号になっていた。

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2020年12月26日のニュース