気遣い、忘れぬ感謝…DeNA今永 コロナ禍でも変わらなかったエースらしい言動

[ 2020年12月26日 09:00 ]

契約を更改し、会見するDeNA・今永(球団提供)
Photo By 提供写真

 新型コロナウイルスの影響で当たり前のことが当たり前ではなくなった2020年。誰も想像できなかったような1年の最後に、DeNA・今永昇太投手のメッセージが響いた。

 12月17日に行われた契約更改交渉後の会見。通常は報道陣からの質問で始まるが、今永は自ら切り出した。

 「まず僕の方から一つ言わせていただきたいことがあります。今シーズン、報道の規制、なかなか球場に来られなかったりというところで、オンライン取材を活用していただいて、僕らの声をメディアを通して発信していただいて本当にありがとうございました。皆さまのご協力があって僕らがあると思います」

 2年連続開幕投手を務めた今季の今永は9試合の登板で5勝3敗。8月に左肩痛で離脱し、10月にはクリーニング手術を受けた苦しいシーズンだった。この日は3600万円減の年俸1億円で更改。大減俸でも暗い表情を一切見せず、メディアへの気遣いを見せた。さらに球団側には開幕延期となり自主練習期間だった4、5月について「何不自由なく球場を使わせていただいて、生活を守っていただいた」と感謝の思いを伝えたという。エースらしい言動は、コロナ禍でも変わらなかった。

 リハビリは順調で、来年1月からキャッチボールを再開する予定。肩の手術というとネガティブなイメージを持たれがちだが、今永は「僕の場合、腱板とか関節唇という凄く大事な部分は凄くきれいで、関節外に少し小さな骨というかそういうのがあっ、てそれを角がないように少し削った。なのでかなり回復も早い。凄く悩んだんですけど、復帰はほとんど100%という確信が僕の中にあった」と説明した。復帰日は定めず、一歩ずつ進んでいく予定。「僕自身しっかりと1年間投げられればチームも必ずいい位置にいると思う」という言葉を現実のものにするため、地道に復活ロードを歩む。(記者コラム・町田 利衣)

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2020年12月26日のニュース