ソフトバンク・和田 5年連続日本一で被災地勇気づける!夢は「完全試合」

[ 2020年12月21日 05:30 ]

球場に飾られる川上哲治氏の銅像の素振りを真似するソフトバンク・和田(左)と巨人・杉内コーチ(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・和田毅投手(39)が20日、巨人・杉内俊哉投手コーチ(40)とともに7月の豪雨による水害に見舞われた熊本県人吉市を訪れ、地元の小学生らと触れ合った。川上哲治記念球場で野球教室を行った左腕は、来季の5年連続日本一を目標に掲げ、被災地を勇気づけることを誓った。

 被災地を回り、言葉を失った。午前中に青井阿蘇神社や仮設住宅を訪れた和田は、同い年の杉内コーチとともに水害に見舞われた箇所を目にし「テレビや報道では分からないことがたくさんあったし、ショックを受けた。先の見えない中で、仮設住宅で過ごされている人もいるので心苦しい」と、思いやった。

 そんな中、前向きな子供たちの姿に胸を打たれた。西瀬小学校では「夢」をテーマに約30分間の授業。将来の夢にユーチューバー、プロ野球選手などを挙げた子供たちに向け、自ら「完全試合を達成する!」と夢を語った。高いハードルを設定し、「投手なら誰しも夢見ること。まずは(今季)完投ができていないので、来年は長いイニングを投げて(首脳陣に)大丈夫だなと思ってもらえるようにしたい」と力を込めた。

 午後には「打撃の神様」と称され地元出身の英雄、元巨人・川上哲治氏の功績を称えた記念球場に移動。約50人の小学生に野球教室を行った。ストラックアウトなどで交流し「大変なことがあったにも関わらず、こんなに元気に野球をしていて安心した」。来季、チームは川上巨人の成し遂げたV9(1965~73年)以来となるV5を狙うシーズンとなるだけに「縁起のいい場所。来年に向け、いい縁をいただいた」と決意を新たにした。

 来年2月には40歳を迎える節目のシーズン。松坂世代で現役を続けるのは松坂と2人だけになった。選手層の厚いホークスで、不惑の先発ローテーション入りは、向上心なくしては不可能だ。

 「元気を、ちょっとでも笑顔になってもらえるように、投球や試合を見せられれば。まずはチーム内の競争に勝たないと」

 チーム最年長となっても1年間フル回転し、被災地を勇気づけるV5を届ける。(川島 毅洋)

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