ヤクルト・石山 残留決意、7000万円増で合意!来季へ珍目標 石川先輩に200勝を

[ 2020年12月3日 05:30 ]

契約を更改し、撮影に応じるヤクルト・石山泰稚
Photo By 代表撮影

 ヤクルトの守護神・石山泰稚投手(32)が2日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、7000万円増の年俸1億5000万円プラス出来高でサインした。今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得したが、4年総額7億円で合意し残留を決断。同じ秋田出身で先輩左腕の通算200勝への貢献という珍しい目標を掲げた。

 来季目標に私利私欲はみじんもない。同じ秋田出身で尊敬する先輩である石川の通算200勝への貢献だ。石山は「石川さんの(今季)最初の勝利投手目前で僕がホームランを打たれて逆転されたというのは今でもずっと思っています」と苦い思い出を語り「僕も200勝に貢献したい」と言葉に力を込めた。

 今季は44試合の登板で3勝2敗20セーブで防御率はキャリアハイの2・01。球団からも評価され、4年総額7億円で残留したが、悔しさにまみれた試合がある。開幕間もない6月26日の巨人戦で先発の石川が6回1失点と好投。救援陣もリードを守って9回にマウンドに上がったが、重信に逆転2ランを浴びた。石川の勝利投手の権利が消滅。試合後に「気にするな」と優しく声をかけてくれたが今も心に傷として残る。

 同じ秋田出身のベテラン左腕は41歳となる来季も現役を続け、残り27勝でもある200勝を目指す。「ファンの皆さんが石川さんの200勝を見たいという中で最初に僕がつまずいた。先発、チームの勝ちを消さないようにというのは来年の目標」と語気を強める。

 保有するFA権を行使するか悩んでいた時にも相談に乗ってくれたのが石川だった。「最終的には自分で決めること。後悔のないように」と温かい言葉ももらった。自身も通算100セーブまであと25だが「そこは後からついてくれば」と自然体で来季も挑む。

 「育ててもらった恩もある。ヤクルトでずっと活躍できたら」と石山。尊敬する先輩とともに2年連続最下位からの巻き返しを狙う。(岡村 幸治)

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2020年12月3日のニュース