「隠し玉」日本ハム・立野 5回無安打7Kの快投!「最後にこういう結果になって良かった」

[ 2020年11月29日 05:30 ]

フェニックスL   日本ハム8-1阪神 ( 2020年11月28日    生目の杜第2 )

<日・神>阪神打線相手に5回無失点と力投した先発・立野(撮影・坂田 高浩)
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 日本ハムの立野和明投手(22)が28日、フェニックス・リーグの阪神戦(生目第2)に先発し、5者連続を含む7三振を奪うなど5回無安打無失点の快投を見せた。

東海理化からドラフト2位で入団した今季は支配下の同期入団投手で唯一、1軍登板なし。自らを「隠し玉」と呼ぶ150キロ右腕は来季の先発争いへ名乗りを上げた。


 立野は登板後、チームスタッフから「コトイチ(今年一番)だな」と声を掛けられて笑った。許した走者は味方の2失策によるものだけで、二塁すら踏ませない快投。最速146キロの直球がさえ、若虎打線を寄せつけなかった。「たまたまです」と謙遜しながらも「最後にこういう結果になって良かった」と白い歯を見せた。

 9月末に投手板を踏む位置を三塁側から中央へ変更したことがきっかけで、慣れない投球フォームで体に負担がかかって左脇腹肉離れを発症。10月の1カ月はほとんど練習ができなかった。実戦復帰した今リーグでは救援登板を重ね、この日が初先発。投手板を踏む位置は元の三塁側に戻し「力感が良かった」とテンポ良くストライクを投げ込んだ。

 即戦力右腕として期待されたプロ1年目は1軍登板なし。2軍では12試合に登板して2勝3敗1セーブ、防御率3・81だった。ドラフト1位・河野、4位・鈴木健、5位・望月の3人は1軍を経験する中で「1人だけ投げられなかった」と唇をかみ、「自分では隠し玉だと思っている。春先からアピールしていきたい」と来春キャンプを見据えた。

 栗山監督もフェニックス・リーグを視察に訪れた23日に立野について「腕を振るようになって、ちょっと良くなってきた」と評価していた。先発陣では有原のメジャー移籍が濃厚。「(来季のチャンスを)逃したら今後がない」と危機感を口にする右腕が、ローテーション争いを激化させる。(東尾 洋樹)

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2020年11月29日のニュース