阪神・遥人 原点回帰!剛球取り戻す!日本一ソフトBの強力投手陣に感銘

[ 2020年11月29日 05:30 ]

投内連系に参加する高橋(撮影・成瀬 徹)  
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 甲子園での秋季練習に参加している阪神・高橋遥人投手(25)が28日、原点回帰を誓った。今季は自己最多の5勝を挙げたとはいえ、先発ローテーション定着には至らず。シーズン中盤には直球で緩急をつける脱力投法にも取り組んだが、満足には至らなかった。来季は最大の持ち味である直球を磨きにかかる。

 悔いを残したからこそ、高橋は改めて大切なことに気付かされた。左肩のコンディション不良があり、1軍合流は8月になってから。わずか12試合の登板に終わった。巻き返しを期す4年目の来季。自らを見つめ、導き出した答えは、原点回帰の4文字だった。
 「何が一番自信があるかと言われたら、真っすぐなんで。真っすぐが投げられなかったら、いくら他の球がよくても、試合を作れたとしても、いいピッチングまではいかない」

 自己最多の5勝を挙げたとはいえ、満足できるはずもなかった。シーズン後半には直球に緩急をつける新スタイルに挑戦。意図的に140キロ台に抑えた直球がはまり、10月5日巨人戦では自己最多の14三振でプロ初完投をマークした。

 「本当にシーズン終わりは、ここ数年で一番悪いボールを投げていた。試合を作れたことは収穫だったんですけど、最後の5試合くらいは自分のボールを投げずに、投げられないで勝てたりで、複雑だったんです」

 新たな投球術を手にした喜びよりも、振り返れば「今思うと、苦し紛れでした」という負の感情が先に立つ。昨秋は新たな変化球として「スラッター」習得に励んだが、今季は新球を封印。それは、納得のストレートを取り戻すための決意表明とも受け取れる。

 日本シリーズでは直球で押しまくるソフトバンク投手陣から、感銘を受けた。「パ・リーグってすごいなと思いました。押せ押せで少々甘くなっても打たれないので」。真っ向勝負のスタイルに、思わず見入った。

 矢野監督からは、来季の開幕投手候補にまで成長することを期待されている。「結局、先を行っているのは他のローテーション投手。そういう人たちに置いて行かれないよう、みなさんに追いつけるようにいきたい」。最速151キロの剛球の威力はチーム随一。秘めたる力を解き放つべく、鍛錬の日々を重ねる。(須田 麻祐子)

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2020年11月29日のニュース