DeNA 三浦新監督 テーマは「結束」 球団生え抜き投手45年ぶりの指揮官誕生

[ 2020年11月18日 05:30 ]

就任会見後、横浜スタジアムを背にポーズをとるDeNAの三浦大輔新監督(代表撮影)
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 DeNAは17日、来季監督に三浦大輔2軍監督(46)が就任すると発表した。2年契約で年俸7000万円。新指揮官は就任会見で「結束」をテーマに掲げ、優勝を目指す強い覚悟を語った。また現役時代から背負った背番号「18」を返上し「81」に変更。横浜一筋の「ハマの番長」が、エース育成も見据えて、23年ぶりの頂点に向けて始動する。

 横浜の街並みを見下ろす、みなとみらいの高層ホテルの70階。4年前の引退会見と同じ場所で、三浦新監督が所信表明した。バッチリ決めたおなじみのリーゼント姿。背筋を伸ばし、言い切った。

 「あれから4年たって監督としてここで会見できることに、喜びとともに責任を受け止めてしっかりと前を向いてやっていきたい。目指すのは優勝だけ」

 求めるのは「結束」だ。昨年は1軍コーチを務め、今季は2軍監督。初めての監督業の中で感じたのが周囲の支えだった。「自分一人の力ではどうすることもできないことも、みんなが力を合わせれば凄く強い組織になっていける。1軍とファームも関係なく一つのチームとして戦っていけるように。そのためには結束という言葉が必要」と説明。球団では秋山登以来45年ぶりとなる、生え抜き投手出身監督らしく、チームに横浜愛を求めた。

 4位からの巻き返しの課題を「得点力を上げること」としたが、自身の後継者育成も重要課題だ。監督就任のタイミングで現役時代に19年間、指導者で2年間の計21年間、背負った「18」の返上を決断。監督では「81」でスタートを切る。「18番はマウンドの上で投げるからこそ輝く番号。選手がつけるのが一番」。今季は今永が故障するなど不本意に終わった投手陣の整備は、新監督に託された使命の一つだ。

 その中心になるのが背番号18、エース。「応援してくれるファンの空気感で分かると思う。(背番号を)つけたいという選手が出てきてほしいなと思っております」。柔らかな言葉を選んだが、背負った人間だけが知るのがエース道。継承者を育てるのも新監督の重要な役割になる。

 現役時代から横浜のファンに愛され続ける、ハマの番長。優勝は自身も活躍して日本一になった98年以来ない。「感動を与えるというよりも、ファンの方と一緒に戦って、一緒に感動して、一緒に喜びたいと思います」。ファンとも結束し、黄金時代を築き上げる。(町田 利衣)

 ▼DeNA三原一晃球団代表 ファンの皆さんが一番望んでいる方だと思いますし、何より野球に対する取り組み、チームに対する気遣い、周りに慕われる人柄がある。彼がトップに立つということで、彼を男にしようと手助けをしてくれる人がかなりいる。個人的な意見としては、一年でも長く三浦監督には監督を務めていただきたいという思いが強くございます。

 ◆三浦 大輔(みうら・だいすけ)1973年(昭48)12月25日生まれ、奈良県出身の46歳。高田商から91年ドラフト6位で大洋(現DeNA)入団。97年に最高勝率、05年に最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得。16年に現役引退。DeNAの球団スペシャルアドバイザーを経て、19年に1軍投手コーチ、20年に2軍監督を歴任した。通算成績は535試合で172勝184敗、防御率3.60。右投げ右打ち。トレードマークはリーゼント。

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