阪神・近本 井上ヘッド指令に呼応 来季はリーダーの期待「プレーだけでなく、しっかりやりたい」

[ 2020年11月17日 05:30 ]

<阪神秋季練習>井上ヘッドコーチ(左から2人目)の話に耳を傾ける近本(右)(撮影・北條 貴史)
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 来季3年目を迎える阪神・近本が、新たな誓いを打ち立てた。求められる役割は、もはや走攻守だけではない。リーダーとしての自覚を強くにじませた。

 「(井上コーチに)言われたとかではなくて、3年目にもなるので、プレーだけではなくて、しっかりやっていきたいと思う」

 精神的支柱でもあった福留、能見、藤川の姿が来季はない。偉大な先輩たちから多くを学んだが、27歳となる来季は、後輩を引っ張っていかねばならない。秋季練習初日の前日には井上ヘッドコーチから「マイペースでおとなしめな近本だったり、年齢的にも24~27ぐらいの連中がテンションを上げて」と要望されたが、心の準備はすでにできていた。大山、木浪ら同世代が多く、リーダーシップを発揮するのが難しい側面も確かにあった。だが、勝つために、遠慮はいらない。近本だけではなく、それぞれの選手がけん引していけば、より一層、チーム力はアップする。

 今季は全試合に出場し、2年連続の盗塁王のタイトルを獲得した。ただ、そんな現状に満足するつもりは毛頭ない。同じ俊足選手で13試合連続盗塁の世界記録を達成したソフトバンク・周東からは大いに刺激を受ける。

 「常に走ってくるところもそうですけど、しっかり成功しているのはすごいと思う」

 盗塁企図数が56の周東に対して近本は同39。成功率も周東の89%に対し、79%にとどまった。来季へ向けての改良点を、洗い出しているところだろう。

 「どの項目もレベルアップしていかないといけないので、しっかりオフシーズンで取り組んでいきたい」

 この日の秋季練習は守備練習に多くの時間を割いた。ノックを受けた後はクッションボールの処理を繰り返し、指導を受けた。失意の2位に終わった今季。意欲が途絶えることはない。(長谷川 凡記)

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