楽天 来季は石井一久GM兼1軍監督 全権指揮官で逆襲へ 三木監督は2軍を指揮

[ 2020年11月13日 05:30 ]

就任会見で立花球団社長(右)と握手するGM兼任の石井新監督(楽天野球団提供)
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 楽天は12日、新監督に石井一久ゼネラルマネジャー(GM=47)が就任すると発表した。GM職兼任となり、編成トップであるGMの肩書を持ちながら監督を兼任するのは、史上初。チーム編成、現場での指揮を同時並行してチーム強化を行う新たな形の指揮官になる石井新監督は、13年以来の悲願の日本一を目標に掲げた。三木肇監督(43)は来季2軍監督を務める。

 いつもの柔和な雰囲気はなかった。新指揮官として初めて臨んだ記者会見。少し硬くも感じる表情が、前例のないミッションに懸ける決意を表しているようだった。

 史上初のチャレンジが始まる。正式な肩書は「取締役GM兼1軍監督」。今季まで務めていたGM職を引き続き兼務する「全権監督」としてチームの指揮を執る。長いプロ野球の歴史で、編成の最高責任者の肩書を残したまま現場トップの1軍監督に就任したケースはない。

 葛藤はあった。「僕で良いのかな。中途半端になるんじゃないか。責務を果たせるのか」。悩んだ末、その立場のメリットを最大限に生かしたチームづくりを目指す、という結論にたどり着いた。

 「自分が中心になってこのチームをしっかり動かしていかないといけない。ここが弱いとか強いとか。現場の中に入って見えてくる部分もある。編成にも生きてくる」

 GMに就任後は、豊富な人脈を生かして戦力整備に辣腕(らつわん)を振るってきた。浅村や鈴木大をFAで獲得し、涌井や牧田、ロメロといった新戦力は新天地で力を発揮した。ただ、チームは4位でシーズンを終え、2年ぶりのBクラスに沈んだ。12球団トップクラスの攻撃力を誇りながら、試合終盤に失点する試合が多く、32度逆転負けはリーグ最多。「後ろの投手から構築していくのが野球のセオリー。僕の力不足でそれができなくて逆転負けが起きた。しっかり整備に時間をかけたい」と現実を受け止めた。

 原動力になっているのは13年の楽天のリーグ優勝と日本一だ。「僕の野球人生でも忘れられない一コマ。あの景色を東北のファンの皆さんに見せたい」。GMとして中長期的なチームの青写真を描き、監督として目の前の戦いに挑む。簡単ではないが、覚悟はある。

 「非難はしょうがないし、褒めてほしいとも思っていない。このチームを強くしたい、魅力あるチームにしたい。何を言われてもぶれずに信念を貫きたい」

 最後は力強い「石井節」で締めくくった。(重光 晋太郎)

 ◆石井 一久(いしい・かずひさ)1973年(昭48)9月9日生まれ、千葉県出身の47歳。東京学館浦安から91年ドラフト1位でヤクルト入団。97年9月2日の横浜戦でノーヒットノーランを達成。98年と00年に最多奪三振、00年に最優秀防御率。01年オフにポスティングシステムを利用してドジャースに移籍。メッツと合わせてメジャー通算4年間で39勝34敗、防御率4.44の成績を残した。06年にヤクルト復帰。08年から西武でプレーし13年限りで現役を引退した。NPB通算419試合で143勝103敗1セーブ、防御率3.63。18年9月に楽天のGMに就任。

 ▼楽天三木2軍監督 今季は自分の目指していた野球がなかなかできなかったことを心残りに思う。来季は将来のイーグルスを背負っていく若い選手やコーチの育成など、さまざまなテーマに力を注いでいきたい。

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