巨人・石井琢朗コーチが見た坂本の極意 一流武道家のような「独特の間」

[ 2020年11月9日 05:30 ]

巨人・坂本 2000安打達成

練習で会話を交わす坂本(右)と石井コーチ
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 通算2000安打の先輩である巨人・石井野手総合コーチは、坂本が打てる一番の理由を「彼の持っている独特の間」と表現し、武道を引き合いに出した。

 「バッターは基本、受け身なんだけど、受け身の中でも自分の空間を持っている。武道で言うと剣道もそうだし、相撲でも間合いを取るでしょ」。間合いとは一番攻撃を仕掛けやすい距離。一流の武道家は相手の間合いでは戦わず、自分の間合いに引き込む。野球では打者は常に攻められる立場。しかも速球もあれば変化球もあり、3割打てば「勝者」だ。自分が打てるポイントにいかに呼び込めるか。坂本はタイミングを取ることが抜群にうまく、石井コーチは「(投手に)合わせるんだけれども、なるべく自分の間合いに持っていく。それが彼の独特のもの」と評した。

 石井コーチは広島、ヤクルトで打撃コーチを歴任し、今季から巨人に移籍した。「間近で見て、インコースのボールに対するさばきというか、バットの出し方は天才的」と再確認したという。さらに「修正能力が高い。ピッチャーに対して、おかしいなと思ったらタイミングなり、バットの持ち方も変えられる。だから大崩れしないというか、調子の悪い時期が続かない」と語った。

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2020年11月9日のニュース