周平、これが「全集中弾」だ!竜、キャプテンの一振りで8年ぶりのシーズン勝ち越し決めた!

[ 2020年11月4日 21:26 ]

セ・リーグ   中日5―4DeNA ( 2020年11月4日    ナゴヤドーム )

<中・D>8回1死、高橋は勝ち越しとなる左越えソロホームランを放つ(撮影・椎名 航)
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 長い低迷期に、やっと一つのくさびを打った。8年ぶりのシーズン勝ち越し。就任2年目の与田監督にとって、再建への第一歩となる大きな「区切り」だった。

 4点差を追いつかれる苦しい展開に、キャプテンの高橋が終止符を打った。同点の8回1死。巧みなバットコントロールで、伊勢のフォークをすくい上げた。左翼へ上がった打球をスタンドの思いが後押しする。スタンド最前列に飛び込む決勝ソロアーチ。7回から谷元、祖父江、福が一人の走者も出さない完璧リリーフで、相手に渡した主導権を奪い返した。

 「すごいホームラン。言葉もないホームランでした」

 指揮官が最大級の賛辞を贈ったのとは対照的に、ヒーローはお立ち台でも、いつものクールな姿勢を忘れない。「たまたま。入って良かったですね」。試合前には、大ヒットアニメ「鬼滅の刃」の主題歌を歌うLiSAが始球式に登場。インタビュアーが劇中に出てくる言葉を持ち出し、「全集中してましたか」と問うと、「あまり観てないんですけど、全集中ですね」と“らしい“リップサービスでスタンドを沸かせた。

 DeNAとの直接対決で2連勝。5日も勝てば、同じく8年ぶりのAクラスも決定する。「Aクラス?入らないより、入った方がいい」と高橋も静かに闘志を燃やす。長いトンネルの先に、やっと小さな灯が見えてきた。 

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