原巨人 今季ワースト5連敗もM1 今日こそ勝って東京Dで歓喜Vを「果報は寝て待てにはなりたくない」

[ 2020年10月30日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―5DeNA ( 2020年10月29日    横浜 )

<D・巨>DeNAに敗れ肩を落とす原監督(中央)ら巨人ナイン(撮影・沢田 明徳)
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 リーグ連覇目前の巨人ナインにとって、これは最後の試練なのか――。今季ワーストの5連敗。中日が敗れ優勝マジックは1に減ったが、原監督は自軍の勝負だけに目を向けた。

 「果報は寝て待て、という心境にはなりたくないね」。攻撃陣が、乗り越えるべき壁に直面している。

 試合前の円陣。主将の坂本から声出し役の指名を受けたのは野手最年長38歳、中島だった。冗談交じりの「気合入ってんのかっ!」の第一声に、その場が温まる。屋外球場は秋の気候で首脳陣はジャンパーに手袋を着用。コロナ禍を乗り越え、シーズンが最終盤に突入した証である。「こんな状況で野球やれんねんで?思い切って!勝つよ!さあ行こう!」。直近2度優勝を決めた縁起のいいハマスタ。だが2度の1死満塁を生かせなかった。

 6回は丸が空振り三振し、その中島は見逃し三振。8回は丸の左犠飛で1点を返したが中島が再び空振り三振に倒れ、反撃ムードはしぼんだ。試合の流れが「対角線上」を往復するような緊迫感だったが、7回に中継ぎ陣が3失点。大勢が決した。連敗中の5試合は平均2・6得点。指揮官は「ちょっと我慢だね。投手陣は頑張って頑張って頑張っているんだけどバッター陣が点を取らないと。プレッシャーのかかる場面でずっといくから」と打線の奮起を求めた。

 3試合ぶりに1、2番を吉川尚、松原で組んだ。今季途中からレギュラーを勝ち取り、首位独走の原動力となった2人の起用理由を原監督は、こう説明した。「原点に戻った。あの1、2番でチームに勢いをつけたわけだから」。30日は本拠地の東京ドームに戻り、ヤクルトを迎える。仮に6連敗でも阪神、中日の結果次第で優勝が決まるが、原監督以下、全員の思いは一つ。勝って決める。(神田 佑)

 ≪史上初の6連敗Vも≫巨人はDeNAに敗れ5連敗となったが、対象の中日も阪神に敗れたため巨人の優勝マジックは1つ減り1となった。30日に巨人が敗れても、阪神と中日の結果次第でリーグ優勝が決定する。過去に決定日に敗れ優勝したチームは18年西武まで延べ10チーム(パの前後期制を除く)。連敗しながらの決定は46年グレートリンク2連敗、60年大洋3連敗、02年西武2連敗、04年中日2連敗、08年西武4連敗、18年西武2連敗と6度ある。巨人が6連敗で優勝となれば、最長連敗となってしまう。

 ≪30日の優勝条件≫巨人、中日がともに敗れた結果、巨人の優勝へのマジックナンバーは1となった。巨人が今日のヤクルト戦に勝てば無条件でV決定。引き分けの場合は、阪神がDeNAに△か●、敗れた場合でも阪神が●で、中日が広島に△か●なら優勝となる。

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