巨人連覇で原監督が9度舞い withコロナの新様式胴上げ 手袋、マスク姿のスタッフの手で 

[ 2020年10月30日 22:10 ]

セ・リーグ   巨人3ー3ヤクルト ( 2020年10月30日    東京ドーム )

<巨・ヤ>胴上げされる原監督(撮影・篠原岳夫)
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 巨人は30日、2年連続38度目(1リーグ時代を含め47度目)のリーグ優勝を決めた。原辰徳監督(62)は歴代3位タイの自身9度目のリーグ制覇。胴上げも9度だった。

 10回表を0点に抑え、引き分け以上が確定。マジック対象の中日が敗れ、阪神も引き分けが先に決まっていたため、この瞬間にリーグ連覇が決まった。原監督はベンチでコーチ陣とガッチリ握手した。優勝目前で5連敗で迎えた一戦。苦しみ抜いた末の優勝だった。

 これまでの8度経験した胴上げとは違う。原監督を持ち上げたのは、手袋にマスク姿のスタッフたちだった。新型コロナウイルスという見えない敵と戦ったシーズン。東京ドームの天井に9度近づいた。その周りを選手が囲む。心の中で名将を持ち上げた。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、超過密日程となった今季。原監督には「コロナ禍で変わることができるのが良い指導者」という信念があった。

 疲労回復のため移動日の全体練習は取りやめた。マジックが点灯するまで中継ぎは2連投までにとどめた。中継ぎを休ませるために、批判覚悟で野手の増田大も登板させた。翌日の予定スタメンは、1軍メンバーで構成するグループLINEで前日に通知。「寝る前からこういう練習しようと考えることができる」と前夜から体調管理に時間を使える。若手には心身の準備を徹底させる。「緊張感が選手を育てる」と細かな狙いがあった。

 「全権監督」として編成面の手腕も光った。一足早く開幕した韓国、台湾プロ野球で脇腹、下半身の故障が相次いだことを参考に開幕前の早期から戦力を調査。楽天で今季1軍出場のなかった高梨とウィーラーをトレードで獲得して充実した布陣をつくりあげた。高梨はセ・リーグで珍しいサイド左腕。ウィーラーは直球より変化球に強く、セの野球にマッチする見立てだった。

 今年の元日、神奈川県伊勢原市の大山阿夫利神社を参拝。自身が育った相模原の町を一望した。初詣の願いは「健康でいさせてください」ということだけだった。「一番大切なのは体。心と技術はついてくる」という持論があるからだ。開幕が不透明なコロナ禍の中、12球団でいち早く抗体検査、PCR検査を実施。シーズン中は定期的な検査だけでなく、体調の異変を感じた者の「即時検査」をチームで徹底してきた。

 原監督ならではの「現場の目」と「先見の明」で2年連続リーグVに導いた。 

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