ソフトB・工藤監督 天国の川村さんに届けたリーグV「たくさんの勇気と笑顔を与えてくれた」

[ 2020年10月28日 05:30 ]

ソフトバンク 3年ぶりリーグ制覇 ( 2020年10月27日 )

川村さんのTシャツを着る工藤監督
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 シーズン中の9月15日にくも膜下出血で急逝したソフトバンク・川村隆史さん(享年55=3軍コンディショニング担当)。新人合同自主トレなどで指導を受けたナインは突然の別れに戸惑いを隠せなかったが、悲しみを乗り越えて天国に吉報を届けた。

 工藤監督はダイエー時代に5年間、川村さんとは選手とコーチの間柄だった。登板間に「体がきついんですよね」と漏らすと「じゃあ、今日はトレーニングは軽くしておきましょうか」と笑顔で応じてくれた。何げないやりとりが、胸に残る。

 この日、リーグ優勝を決めたお立ち台でインタビュアーから川村さんについて振られた。脳裏に浮かぶ川村さんの柔和な笑み。「いつも明るく、常に選手に声を掛けてくれた。たくさんの勇気と笑顔を与えてくれた人。今日は絶対に勝つんだと。川村さんに感謝したい」と目を潤ませた。

 ナインが急逝を知ったのは9月16日の日本ハム戦後。中村晃は「ロッカーでみんな泣いた。チームがより一つになった」と回想する。同20日の楽天戦からはベンチに川村さんの背番号「01」のユニホームを掲げて戦った。

 「選手たちがユニホームを触ってから打席に行ったりするのを見て胸が熱くなった」と工藤監督。生きてともに戦うことはできなくても、川村さんの魂とともに日本一を狙う。

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