阪神・原口　一時流れ変える逆転打「何とかしようという気持ちあった」　チームはサヨナラ負け

セ・リーグ   阪神3－5中日 （ 2020年10月15日    ナゴヤドーム ）

＜中・神21＞8回2死二、三塁、原口は逆転となる中前2点適時打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズ（撮影・椎名　航）
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　拙守、拙攻が続いたあしき空気を、阪神・原口が一度は振り払った。1―2の8回2死二、三塁。中日のセットアッパー・祖父江の直球を見事に中前にはじき返し、一時逆転の2点打を放った。

　「あの回、全員で何とかしようという気持ちがすごくあったので。そのチャンスを生かしたいと思って打席に入りました」

　10日のDeNA戦以来の先発マスク。まさかのサヨナラ劇で勝利にはつながらなくとも、持ち前の勝負強さをしっかりと見せつけた。捕手としても、味方のミスが相次ぐ中で先発・岩田らを粘り強くリードした。

　「岩田さんも粘って最少失点で抑えて来られたんで。その後の中継ぎ陣も踏ん張って、そういういい流れがあの1本につながったと思う」

　攻守で締まらないプレーが続いても、自身は集中力を切らさず全力を尽くした。

　0―1の2回1死二塁でも松葉の直球を引っ張る左前打。ただ、走者のボーアが三塁手・高橋に捕球されると思ったのか、三塁に進めない大凡走で、得点につなげられなかった。4回無死一、二塁では二ゴロ併殺打。悔しい打席もあり、ヒーローにもなり損ねたが、信条である「必死のパッチ」のプレーを忘れずに最後まで戦い抜く。　（山添　晴治）