ヤンキース・マー君 2年20億円で残留基本線 年俸換算で半額以下も深いチーム愛

[ 2020年10月16日 02:30 ]

ヤンキースとの7年契約を終えた田中。今後の交渉に注目が集まる
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 ヤンキースが14日(日本時間15日)、今季を総括するオンライン会見を開き、ブライアン・キャッシュマンGM(53)、アーロン・ブーン監督(47)が出席。同GMは7年契約最終年で今オフにFAとなる田中将大投手(31)にオファーを出すかどうか、球団内で協議していく方針を示した。ヤ軍取材歴16年の杉浦大介通信員(45)が、注目される去就について今後の展望を解説した。

 田中の今季年俸は2300万ドル(約24億円)。ヤ軍が出す来季以降の契約オファーは、これよりもかなり低く抑えられる可能性が高い。年俸換算で半額以下となるが、2年総額1900万ドル(約20億円)ほどと予想する。

 金額が低く見積もられる最大の理由はコロナ禍の無観客開催による大幅減収だ。どのチームも財政難は深刻だが、中でも昨季まで11年連続で観客動員300万人以上を記録した人気球団のヤンキースはその影響を大いに受ける。今オフはチームとして財布のひもが固くなるのは致し方ない。

 ただ、田中も今回のポストシーズン(PS)で2試合、計8イニングで11失点と乱れた。これまではPSでの勝負強さが売りだったが、この結果を受け風向きが変わったのも事実だ。

 まだ31歳。無観客開催の影響が比較的少ない他チームから3年総額2380万ドル(約25億円)ほどのオファーが来る可能性もある。PS敗退後、ヤ軍について「愛着がないわけない。一選手として、人間として、本当に言い表せないくらいのたくさんのものを学ばせてもらった」と感謝の言葉を語っていた。この言葉にうそ偽りはない。ニューヨーク、そしてチームへの愛情はかなり深い。ヤ軍より好条件となりそうな他球団のオファーをどう考えるかが今後を占う鍵になるが、残留が基本線ではないだろうか。

 以上のような理由から、オフにFAとなる選手に対し、今季所属球団が単年契約を求める「クオリファイング・オファー(QO)」もヤ軍は提示しないだろう。今季の規定額は1890万ドル(約20億円)。もちろん提示されれば、田中は受け入れる可能性が高い。(本紙通信員)

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2020年10月16日のニュース