オリックス・由伸 自己最多14K 直球に「伸び」加え、身体機能の向上で「新球」に昇華

[ 2020年9月30日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス3-0西武 ( 2020年9月29日    京セラD )

<オ・西(19)>8回を無失点の山本由伸(右)は14Kポーズ、援護弾の上房・伏見寅威は笑顔で山本を称える(撮影・井垣 忠夫)
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 パ・リーグ史上6度目の野手全員奪三振は逃しても、オリックス・山本の凄みは色あせない。8回先頭・金子のバットに空を切らせれば14年の楽天・則本昂以来の快挙だったが、脳裏には打ち取ることしかなかった。

 「1人目を出してはいけない場面だったので気を引き締めた。(三振は)全然、意識はなかったです」

 その金子を遊ゴロに抑えると続く源田を高め152キロ直球、最後はスパンジェンバーグをスライダーで2者連続三振に斬った。毎回の自己最多14奪三振で実に13個が空振り。150キロ超の直球とほぼ同球速のフォークの空振り率は先発投手でともにリーグトップだ。これに120キロ台のカーブも交えられたら打者はたまらない。8回4安打無失点と圧倒し「練習してきた直球、変化球も空振りを取れるようになって、質が上がっている結果」と胸を張る。

 高卒3年目の昨季、最優秀防御率のタイトルを獲得しても山本は貪欲だった。今春キャンプのこと。同僚から「由伸の直球が変わった」と指摘する声が上がっていた。“ズドン”と、うなりを上げる球威が持ち味だが、山本は進化を求め「重さ」だけでなく「伸び」も加えていたのだ。

 「ボールの質を変えるのではなく、上げたかった。ボールの強さも上げて、伸びももっと良くしたかった」。全球種が一級品の土台となる独特のフォームは、体の中心から両腕を対称に開いた状態で体重移動し下半身も含めた全身を連動させるもの。やり投げなど独自の練習の他に、新たに逆立ちやブリッジなどのトレーニングを採用し、身体動作の機能性を向上させることで「新球」に昇華した。

 防御率2・43、123奪三振はリーグトップを独走し、7勝、勝率・700も3位に浮上した。「自分の中でも意識はある。一つでも多くタイトルを獲れたら」と山本。最下位に低迷するチームで、22歳右腕がすさまじい存在感を放っている。 (湯澤 涼)

 《最下位チームの2部門トップなら13年の小川以来》山本(オ)が自己最多となる14奪三振で8回を零封、今季7勝目を挙げた。チームは最下位ながら、防御率はトップの2.43で、奪三振は123とし2位・千賀(ソ)との差を17に広げた。2リーグ制以降、最下位チームの投手で勝利、防御率、勝率、奪三振のうち2部門以上でトップになれば13年の小川(ヤ=勝利、勝率)以来6人目。パでは98年の黒木知宏(ロ=勝利、勝率)以来2人目となる。また、防御率、奪三振の2部門トップは両リーグ通じて初となるがどうか。

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