広島・菊池涼 攻守に活躍、勝利に貢献「今日の1勝、明日の1勝を届けられたら」

[ 2020年9月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島4―0DeNA ( 2020年9月28日    マツダ )

3回無死、菊池涼は左中間にソロ本塁打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島・菊池涼介内野手(30)が28日のDeNA戦で攻守に絶品プレーを連発、4―0の快勝に貢献した。打席では1点優勢の3回に9号ソロを放つなど2安打2打点。二塁守備でも3回、ソトの安打性の打球を併殺に仕留めるなど超美技を披露した。

 名手は期待を裏切らない。1―0の3回1死一、二塁。ソトが放った一、二塁間への強いゴロを好捕した菊池涼は、振り向きざまに二塁へジャンピングスロー。瞬時に併殺を完成させた。コロナ禍で大声禁止の本拠地に拍手の渦が沸き起こる。

 「打つ方は思うようにいっていないけど、“守備は”という思いはずっとある。投手やチームを救えることができて良かったです」

 負ければ最下位転落の窮地。3点優勢の6回1死でも魅了する。オースティンのスライス回転がかかったライナーを、二塁ベース後方でダイビング好捕。今季無失策の堅守はもちろん、超美技でも九里の完封勝利を強力にアシストしてみせた。

 それだけじゃない。打席でも持ち味を発揮する。1点リードの3回、先頭で京山の外寄りスライダーを捉えて左中間へ9号ソロを運ぶと、5回1死一塁では同じ外寄りフォークを左中間へ適時二塁打だ。2安打2打点に充実感をにじませた。

 「次が投手なので思い切りいかないといけないし、得点圏に走者がいたら還さないといけない。今日は結果的に良かったかな…と」

 人知れず葛藤を抱えている。16年に最多安打の冠を獲得した実力者ながら「自分の成績は毎年良くない」と振り返る通り、ここ数年は打撃が低調。それでもチームに貢献したい思いは強く、黒子役を務めた2番先発時には「サインに従って、その試合で何ができたか」を自身に問いながら臨戦していた。

 8番に入り、3試合目で発揮した本領。何しろ「大学時代は2キロのバットでカーブマシンを打っていた」猛者だ。振る力が試される場面で披露した一発長打こそ、打者・菊池涼が持つ最大の魅力。いや、7回無死二塁ではきっちり二ゴロ。4点目を呼び、本来の黒子役としても機能した。

 「大声が出せなくてもファンの人たちの拍手に後押しされる。いい試合がなかなかできていないけど、“球場に来てよかった”と思ってもらえるように、今日の1勝、明日の1勝を届けられたら」

 「エリア33」と呼ばれる驚異の守備範囲は健在。さらにはキバを剥くバット。どんな苦境でも菊池涼は最後まで全力を振り絞る。
(江尾 卓也)

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