2度降雨中断も…ソフトB・柳田 集中切らさず2発!9戦ぶりアーチで5時間38分戦い抜き3連勝

[ 2020年9月11日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク9―2楽天 ( 2020年9月10日    楽天生命パーク )

<楽・ソ>7回、豪雨で2回目の中断となる(撮影・白鳥 佳樹)
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 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(31)が10日の楽天戦で2本塁打で4打点を挙げ、チームを3連勝に導いた。2点を先制された直後の3回に左越え21号逆転3ランを放つと、1点リードの8回には勝利を引き寄せる左中間22号ソロを放った。降雨による2度の中断を挟み、試合終了は午後11時38分。長い一日を制し、2位・ロッテとのゲーム差を1・5ゲームに広げた。 

 柳田はかつて、こんなことを言っていた。「どうしても集中力が途切れたりしてしまう時がある。それをなくしたいんですよね」。点差が開いた試合終盤など、少し気が抜けることがあった。

 メンタル面の成長を実感できる、今季3度目の1試合2本塁打だった。1本目は0―2の3回1死一、三塁の場面。初回に雨のために37分間の中断があったが、打席では集中していた。第1打席で松井に見逃し三振に仕留められた外角直球を、左翼席へ運び「自分のスイングで打つことができた」。9試合ぶりの一発は、21号逆転3ランになった。

 2本目は3―2の8回2死。直前の守備中に、55分間の中断があった。下手投げの牧田が投じた99キロのカーブを、再び逆方向に運び「いい角度で打球が上がってくれたので入ると思いました。試合が中断しましたが集中して打てたし、追加点を取れて良かった」と納得の表情を浮かべた。

 8月は10本塁打を量産したが、9月は前日までの8試合でノーアーチ。今季は開幕から四球で歩く場面が多かったが、わずか1四球だった。疲労を考慮され定期的にDHで起用される中、もがいていた。自身の打撃のバロメーターにもなる逆方向への2発は、復調を予感させた。22本塁打はリーグトップの中田に2本差だが、殊勲アーチは13本でリーグトップだ。チームは同一カード3連勝で、2位・ロッテとのゲーム差を1・5に広げた。

 午後6時に始まった試合は、2度の雨天中断を挟み、試合終了は午後11時38分。ヒーローインタビューが急きょ取りやめとなるほど長時間の一戦だった。工藤監督は「しっかり集中していたし、いい集中力を保ってやってくれた」と選手をねぎらった。

 思えば前カードの6日のロッテ戦後には台風10号の接近のため、急きょ新幹線で東京移動。翌日に仙台入りするドタバタから始まった今カードだった。そして、11日は午前中の便で空路、仙台から福岡へ移動し、ナイターで西武戦が控える。過酷な日程を乗り越えた先にリーグ優勝が見える。(川島 毅洋)

 ○…柳田(ソ)が3回に逆転の21号3ラン。柳田の今季殊勲本塁打は13本目となり、並んでいた浅村(楽)を抜いてリーグトップに立った。殊勲安打も22本となり2位の中田(日)18本に4本差をつけている。

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