ロッテ・中村奨 2戦連続7回のV打!連日の首位ソフトB討ちで1・5差

[ 2020年9月6日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ5― 4ソフトバンク ( 2020年9月5日    ペイペイD )

<ソ・ロ>7回、左翼線2点適時二塁打を放つ中村奨(撮影・岡田 丈靖)
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 ロッテ・中村奨は前に出た。1点リードの9回1死三塁の守備。三塁走者は快足の周東だった。

 「紙一重の勝負になったのは自分のミスからなので、守りながらも攻めの気持ちだった」。二塁手として、一、二塁間のライン上より前で守ると、代打・川島の痛烈なライナーをつかんだ。周東は戻れず三塁転送で併殺。連日の首位ソフトバンクとの1点差試合を制した。6回1死二、三塁の守備で、栗原のライナー(記録は二ゴロ)をはじき、勝ち越しとなる三塁走者の生還を許したが、同じライナーでも攻めの姿勢が違った。

 ミスからの切り替えは7回の打席にもつながる。1死二、三塁から左翼線へ逆転2点二塁打を運んだ。前夜は1死満塁で中前2点打を放っており、2日連続で7回のV打。2回には武田の初球を捉え、右中間へ6号ソロ。ソフトバンク戦では今季39打数18安打、打率・462で2本塁打12打点と打ちまくる男は「最後まで諦めない気持ちを持っている」と力を込めた。

 打線全体では好球必打の積極性を持ちながらも、いかに辛抱して球数を投げさせるかなど、チームとしての戦術も徹底。両リーグ最多の21度目の逆転勝ちは決して偶然ではない。井口監督は7月から4番に3年目・安田を据え、ドラフト2位の佐藤、さらに育成選手からはい上がった21歳の和田も積極起用する。「大差よりも1点差で勝った方が選手は成長する。相当疲れるけどね」と指揮官は笑うが、辛抱強く起用された若手は集中力を切らすことなく、自信と成功体験を積み重ねる。

 首位攻防3連戦に初戦から連勝し、1・5ゲーム差となった。中村奨は「何とかここで勝って勢いを付けたい」と引き締めた。ソフトバンク戦は7勝3敗1分け。今のロッテにはゲーム差が気にならない力がある。(横市 勇)

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