広島 二塁踏めず今季初零敗 右打者9人の打線で大野雄に完封許し、佐々岡監督「何の策も打てなかった」

[ 2020年9月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0-5中日 ( 2020年9月1日    ナゴヤドーム )

<中・広(13)>7回2死、ファールを打ち打席でガックリの鈴木誠(撮影・椎名 航)
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 広島は1日の中日戦で今季初の零敗を喫して3連敗となった。シーズン後半戦に入った13連戦の初戦で、相手先発の大野雄に2安打に抑えられる完敗。打率チームトップの西川不在に加えて、中軸の状態が下降気味の中、リーグ2位のチーム打率・262を誇る打線全体の底力が上昇のカギを握っている。

 手も足も出ない日もある。2安打に抑えられた今季初の零敗は、大野雄の5試合連続完投勝利をアシスト。佐々岡監督は、「2安打しか打てず、何の策も打てなかった。ナイス投球で終わらせるわけにはいかないけど…」と完敗を認めるしかなかった。

 「追い込まれたら粘ろう」との方針は、直球と落ちる変化球に苦戦して11奪三振と実らなかった。朝山打撃コーチは、「粘れなかったことで完封させてしまった。追い込んでからのツーシームとフォークの腕の振りが素晴らしく、直球に見えてしまった」と分析。5回2死からメヒアが右前打でチーム初安打を放って以降、9回先頭の代打・坂倉の右前打まで10人連続凡退。1四球と制球は最後まで乱れず、攻略の糸口はないに等しかった。

 今季61試合目とシーズン後半戦に入った。佐々岡監督が「打って勢いをつけたいというところだった」と振り返ったように、打線にかかる期待は大きい。チーム打率・262は、リーグ2位。259得点は同4位に下がるものの、得点能力は十分に兼ね備えている。そして、今回の13連戦でこそ打線の底力が試されているのだ。

 8月の26試合中24試合に出場した長野は、15打席連続無安打。今季1試合のみの欠場でフル回転する鈴木誠は、直近5試合で18打数2安打(打率・111)と下降線に入り、7回に三ゴロで凡退した際にはヘルメットを地面に叩きつけて悔しがった。同・318でチーム打率トップの西川がコンディション不良で不在とあって、今後も2人に満足な休養を与えるのは難しい。左足首の負傷で30日の阪神戦を欠場した堂林は「5番・一塁」でフル出場した。チーム全体で中軸を支えながら復調を待つ。

 3連敗で今季最多に並ぶ借金7となった。「僕の責任」と繰り返した同打撃コーチは、「選手は一生懸命やっているので、何とか明日切り替えて取れるようにしたい」と首脳陣も上昇の糸口を必死に探している。(河合 洋介)

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