阪神・西勇 2回までの2被弾3失点から立て直してQS達成 マツダ“不敗神話”も継続

[ 2020年8月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-4広島 ( 2020年8月28日    マツダスタジアム )

<広・神(12)>9回、上本にサヨナラ打を浴び、ベンチに戻るナインを迎える西勇(撮影・坂田 高浩)
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 意地の粘りが終盤の同点劇を呼び込んだ。阪神・西勇は2回までの2被弾から立ち直り、6回を3安打3失点にまとめた。最低限の仕事を果たし、次戦につなげた。

 「序盤は苦しい展開でしんどい投球になってしまいましたけど、回を追うごとに何とか梅野のリードに応えることができるようになりましたし、梅野が引き出してくれました」

 立ち上がりは試練の連続だった。初回1死から菊池涼にスライダーを振り抜かれ、右中間席へ先制被弾。切り替えて臨んだはずの2回も1死から死球のピレラを一塁に置き、坂倉にはシュートを中堅右へ打ち込まれ、早々に3点の先行を許した。

 3回2死一塁ではスタートを切った一塁走者の堂林に惑わされ、プロ12年目にして初のボークも記録。らしくない姿を見せながらも、中盤以降はようやく持ち味を発揮した。4回からの3イニングはすべて3者凡退。接戦へ持ち込み、9回の同点劇で黒星は消えた。

 終わってみれば、この夜も試合を作り、今季11試合目の先発で10度目のクオリティースタートを達成。通算8勝1敗と抜群の相性を誇る広島から白星こそ奪えなかった一方、5勝無敗の敵地マツダスタジアムでの“不敗神話”は継続した。

 矢野監督も「あそこから粘るというのは簡単なことじゃないしね。あそこから粘ってくれたんでこういう試合になった」と評価。今季2度目の中5日登板については「いろいろ含めて。西にいってもらおうかな」と説明した。過去3度も苦汁をなめた森下に対して必勝を期した投入の意味合いもあったはずだ。

 次回は9月4日の巨人戦が予想され、首位を走る宿敵との4連戦で先陣を切る予定。難所はエースにこそふさわしい。(遠藤 礼)

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2020年8月29日のニュース