札幌第一、8年ぶり南北海道V!エース山田主将「苦しい夏、でも最高の夏」連続完投で有終

[ 2020年8月10日 05:31 ]

南北海道大会・決勝   札幌第一8―3札幌国際情報 ( 2020年8月9日    札幌円山 )

<札幌第一・札幌国際情報>優勝を決めマウンドに駆け寄る札幌第一ナイン(撮影・高橋 茂夫)
Photo By スポニチ

 南北海道大会決勝が行われ、札幌第一が大量15安打で札幌国際情報を8―3で下し、夏は甲子園に出場した2012年以来8年ぶりの優勝を果たした。昨春センバツメンバーでもあるエース兼主将の山田翔太(3年)を中心にコロナ禍での苦しい時期を乗り越え、昨秋支部予選で敗れた札幌国際情報にリベンジした。

 いつもと違う夏でも、歓喜の光景はいつもと同じだった。8回に今夏3本目となるダメ押しの右中間3ランを叩き込んだ西正真也(3年)が一塁から真っ先にマウンドへ駆け寄り、ロジンバッグを拾った山田主将はワンテンポ遅れて輪に加わった。「癖で拾ってしまった。最後は楽しんで野球ができた」。主将はそう言って笑った。

 泣いても笑っても、この日が「今夏最後の試合」だった。札幌国際情報・原田を相手に、序盤は3犠打を絡めて加点。投球数制限での5回途中の原田の降板後は、8回の西正の一発に加え足も絡めて試合を動かした。支部大会から通算7試合目で今夏最多15安打。西正は「甲子園もなくなって苦しい代だったが、あるかどうかも分からなかった大会があって、最後に絶対優勝するとみんなで言ってきた」と胸を張った。

 コロナ禍でセンバツが中止になり、4月半ばから学校が休校になった。その中で自分たちができることを求め“密”を避けて豊平川の河川敷に集まった。10人ほどの班に分かれてのノックやロングティー。左翼側の草地を広く使い、草に向かって打ち、守った。そんな最中の5月20日の夏の甲子園中止決定。西正は「1週間ぐらい気持ちがなくなって、みんな河川敷にも行かなくなった」と振り返る。

 気持ちが再び前を向いたのは、その後の代替大会開催決定だ。札幌支部大会開幕1カ月前の6月18日に練習が再開して53日目。全員で「最後までやりきる」意思を固めて走り続けた先に頂点があった。

 夏8年ぶりの南北海道大会制覇。菊池雄人監督(48)は「正直複雑。夏は甲子園と結びつく大会なので」と話した。支部予選で札幌国際情報に敗れた昨秋後、投打両面に比重の高かった山田を、最後の夏は投手に重きを置くと決断。右腕は今夏解禁したチェンジアップも有効に使い、準決勝に続く2戦連続完投で応えた。24失点大敗した昨春センバツ(対山梨学院)で、先発してわずか2/3回で降板した山田、そしてボールボーイを務めていた西正。聖地再訪の夢は消えたが、完全燃焼した。

 涙はなかった。試合後のベンチには笑顔があった。山田主将は言った。「(コロナ禍で)苦しい夏。でも笑えて終わった。最高の夏だった」。いつもの夏と同じ日差しの下、特別な夏が終わった。(竹内 敦子)

 ≪2年生コンビ貢献、新チーム10日始動≫先発起用された2年生コンビも貢献した。7番の前村時柾は「全道大会初スタメンで緊張したけど、優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。1安打1四球の6番・川口友翠は「3年生が行けなかった甲子園には自分たちが行くのでテレビで見てくれれば」と来夏の連覇を誓った。例年なら新チームは甲子園から帰札後に始動するが、今年は10日に駒大苫小牧との練習試合でスタートする。「疲れているのは川口ぐらいでしょう。もう時間がない」と菊池監督。優勝の余韻もそこそこに、26日抽選、9月9日開幕の秋季札幌支部予選へ気持ちを切り替える。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2020年8月10日のニュース