阪神・秋山 「悔しい」2勝目 7回途中降板に「完投しないといけない」

[ 2020年7月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9-4広島 ( 2020年7月21日    甲子園 )

<神・広(3)> 汗を飛ばしながら投球する秋山 (撮影・平嶋 理子)                                                                  
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 手にした今季2勝目よりも、マウンドを譲った悔しさが上回った。6回を終え、6―1とリードは5点。球数も81球だった阪神・秋山にとって、自らに課した課題は「完投しないといけない」だった。迎えた7回。鈴木誠に2ランを浴びると、1死後には会沢に右前打された。ベンチは馬場へのスイッチを決断。思わず、天を仰いだ。

 「気持ちが空回りしてしまいました。週の頭を任されている中で、長いイニングを投げることができず、中継ぎ陣に負担をかけてしまい申し訳ないですし、悔しいです」

 6連戦初戦。その試合が持つ意味は、誰よりも熟知する。同じく週頭を任された、今季初勝利を挙げた前回14日のヤクルト戦は6回3失点。中継ぎの負担軽減をもくろむ中、6回1/3を4失点での降板は満足には程遠かった。

 とはいえ、先発として最低限の役割は果たした。リーグトップの打率を誇る強打線を相手に、4回までは毎回の被安打4。苦しい局面に立たされながらも、走者なしでのセットポジションを交えるなど工夫を重ねた。6回までは堂林の初回ソロ本塁打による1失点のみ。「ガッチャマンの歌」を背に“アッキャマン”は尻上がりに調子を上げていった。

 バットでも魅せた。5回先頭で迎えた打席では、あと少しで本塁打かという左翼フェンス直撃の二塁打。この回3得点の口火を切り、自ら流れをつくった。

 矢野監督からは「そこ(7回)までね、本当にアキらしく丁寧に丁寧にボールを投げて、打つ方も一本出ましたし」とねぎらわれた。チームのために――。残した無念は、次回に必ず晴らしてみせる。 (阪井 日向)

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