球界最年長43歳 阪神・福留 子供たちへ“長寿の秘けつ”伝授「夢中になれるものを見つけて」

[ 2020年5月6日 05:30 ]

甲子園で自主練習する福留(球団提供)                                                                    
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 阪神の福留が5日、43歳の誓いを立て、少年少女には長寿の秘けつを伝授した。緊急事態宣言の延長でさらに先行き不透明となる中、大観衆の前で野球ができる幸せを痛感。開幕すれば、これまで以上にその喜びをプレーで表現する決意を示した。

 「難しいところはある。でも逆に、開幕が遅れた中でも野球ができる喜びというか。お客さんの前で野球ができる、プレーができる喜びをしっかりとグラウンドの中で表現できる。そういう気持ちを特に強く持って、シーズンを過ごせたらいいと思います」

 オンライン取材で今の率直な思いを口にした。4月26日が誕生日。当日は甲子園球場での自主練習前にナインからサプライズ祝福を受け、自宅でも2人の子どもから手紙を受け取った。内容は「差し支えがあるので言いません」と笑ったが、球界最年長選手として臨むシーズンへの気持ちを新たにした。

 昨年の5月5日は子どもたちのヒーローとなった。5―5の9回に右翼席への劇的なサヨナラ2ラン。これがセ・リーグ通算50000号で、自身5本目のサヨナラ弾。日付も得点も全て「5」並びというメモリアル弾だった。「もうあれから1年経つのか」と目を細め、子どもたちには自身が長く続けられている理由を伝えた。

 「長く続けるのはすごく忍耐力がいるって思うけど、逆に、続けられるのはそのことを好きなんだと思う。まず、続けたいと思うことが本当に好きなことなのか、やりたいことなのか。そうであれば、たぶんずっと我慢もできるし続けられる。僕だったら、本当に野球が好きなのかと自分で考えて、やっぱり好き。だから辛いと思ったこともないし、1回も辞めたいと思ったこともないので。何か一つの物事を続けるということは、自分が本当に好きでやりたいというのが、まず大前提じゃないのかな」

 何か一つでも、夢中になれるものを見つけてほしい。誰よりも野球が好きな43歳からのメッセージだった。(山添 晴治)

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