DeNA球団職員 中後悠平氏 めげない気持ちで営業マン猛勉強中

[ 2020年4月15日 09:00 ]

選手→球団スタッフ 第2の人生

自宅でパソコンに向かい、テレワークに励む中後氏
Photo By 提供写真

 昨季限りで現役を引退し、球団内で第二の人生を歩み始めた元選手たちも、新型コロナウイルス感染拡大の影響を少なからず受けながら奮闘している。西武のファーム・育成グループ付スタッフに就任した大石達也氏(31)、DeNAの球団職員として営業部に配属された中後悠平氏(30)の近況を追った。

 日米球界で計8年間プレーした中後氏は、今年1月からDeNA営業部職員としての生活をスタートさせた。

 「今まで野球しかやっていなかった。壁にぶち当たることもありますが、目の前のことを一つ一つクリアしていきたいですね」

 部署としての営業先は、球場の広告看板や試合の冠スポンサーへの出資企業。当初は上司や同僚と一緒に得意先へ訪問に出向くこともあったが、3月末以降はテレワークとなった。「さらに勉強しろ、ということだと捉えています」。現在は神奈川県内の自宅でテレワークでの営業ロールプレーイング、提案資料作成など、さまざまな課題に励む。

 200~300社あるスポンサー企業や広告の種類を把握し、慣れないパソコンに向かって各企業へ売り込む際の「提案書」を試作する。ビジネスマナーやビジネス用語も猛勉強中だ。やるべきことは山積みだが、米国で2年半のマイナーリーグ生活も経験した中後氏は、野球を通じて「めげないこと」を学んだ。

 「“引き続き応援します”と言ってくださるファンの方もいて手紙もいただきました。そういう方々はもちろん、多くの方に球場に来てもらえるよう、貢献したいですね」。コロナ禍終息後、横浜スタジアムが満員になる日に思いをはせ、日々の努力を重ねる。(大林 幹雄)

 ◆中後 悠平(なかうしろ・ゆうへい)1989年(平元)9月17日生まれ、大阪府出身の30歳。近大新宮から近大を経て11年ドラフト2位でロッテ入り。16年からダイヤモンドバックス傘下でプレーし、18年途中にDeNA移籍。昨季限りで現役を引退した。NPB通算は49試合で2勝2敗、防御率5・09。マイナー通算は104試合で2勝3敗6セーブ、防御率2・95。左投げ左打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2020年4月15日のニュース