阪神“V吉兆”や!大山OP戦首位打者、リーグVの05年赤星以来

[ 2020年3月16日 05:30 ]

オープン戦   阪神6―4オリックス ( 2020年3月15日    京セラドーム大阪 )

<オ・神>5回2死一、二塁、適時打を放つ大山(撮影・後藤 正志)
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 阪神・大山悠輔内野手(25)が15日、栄えあるオープン戦首位打者に輝いた。2打数1安打3四球で打率・378となり全日程を終了。チームではリーグ優勝した05年の赤星憲広氏(スポニチ本紙評論家)以来の快挙となった。チームも6―4でオリックスに逆転勝ち。4連勝の7勝3敗2分けで締めくくった。

 厳しい競争を勝ち抜くには、これ以上ない勲章を手に入れた。7日の日本ハム戦以来、5試合ぶりのスタメン起用に大山が燃えた。2点劣勢の5回2死一、二塁。左腕・田嶋が投じた4球目の真ん中低めスライダーを、左前へはじき返した。二塁から小野寺が生還するタイムリー。6試合連続安打でオープン戦を締めくくった。

 「しっかり自分のポイントで待つことができた。その結果タイムリーになったので、何とか1点返すことができたのでよかった」

 修正能力の高さが、好調のバロメーターだ。初球は真ん中低めのスライダーをファウル。その後の2球は直球が続いたため、4球目は変化球もマークした。すると、初球と同じゾーンに同じ球種。今度は逃さずに仕留めた。直近5試合で13打数8安打。打率を・378まで上昇させ、球団では優勝した05年の赤星氏以来となるオープン戦首位打者に輝いた。吉兆と言っていい。

 「自分のポイントまで我慢できていて、しっかり自分でもイメージできていた。その結果が四球で、シーズンでも絶対生きてくると思う。今までは打てるポイントが限られてたんですけど、そういう意味では幅も広がっていると思う」

 より手応えを深めたのは3つの四球だった。2回先頭ではフルカウントからの外角低めスライダーを見極めた。4回1死二塁の好機は好球必打に徹し、ストレートの四球を選んだ。7回1死二塁も誘い球には乗らずフルカウントから7球目のフォークも見送った。いずれも投球を手元まで呼び込めたからこそで、シーズンへの大きな収穫に違いない。「バットが内側から出るんで、今までだったらファウルになりそうなのが、フェアゾーンに入れられる」。矢野監督から見ても、成長が実感できる内容だった。

 「オープン戦は結果もよかったですし、自分の中でもいい感じで打てているというのが多かった。開幕まで、レベルアップするために切り替えてやっていきたい」

 早々に気持ちを切り替え、マルテとの三塁争いに備えた。真価が問われるのは、まだまだ先。20日からの練習試合でも、結果と内容にこだわっていく。(長谷川 凡記)

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