日本ハム育成3位長谷川、支配下登録へ5戦連続無失点!栗山監督「必死さ伝わってくる」

[ 2020年3月16日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム1-7DeNA ( 2020年3月15日    札幌D )

<日・D4>9回に登板した長谷川(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

 日本ハムの育成ドラフト3位・長谷川凌汰投手(24=BC・新潟)が15日、オープン戦最後の試合となったDeNA戦に登板し、全10球が直球勝負で1回無失点に抑えた。今季の新人10選手の中で指名順が一番最後の153キロ右腕だが、これでオープン戦は5試合連続無失点。球団では初となる育成選手からの支配下登録へ猛アピールを続けている。

 発想の転換で悪癖が武器に変わった。長谷川の直球はスライド回転する癖があった。しかし、バッテリーを組んだ宇佐見が最大限にその“真っスラ”を生かし、長谷川も「新しい発見。自分の引き出しが増えた」と感謝した。

 登板機会は6点ビハインドの最終回。首脳陣が「後ろ(抑え)を目指してほしいというメッセージを送った」(厚沢ベンチ兼投手コーチ)という重要なマウンドだった。先頭の桑原に中前打を許したが、その後、楠本、神里、佐野と左打者が3人並んだ場面で特長が引き出された。中でも見せ場は1死一塁で神里を迎えた場面だ。要求は全て内角。カウント1―1から2球連続で腰を引かせ、最後も直球で詰まらせて一ゴロに仕留め「直球で押し込めた」と自信を深めた。

 BC・新潟時代は先発投手で、直球がスライド回転していると試合中に修正しようと試みていたという。しかし、今は中継ぎで1イニングで結果を残す必要がある。そのためこの日は悪癖を修正するどころか利用し「真っスラも生かしていきたい。140キロ後半で曲がったら魔球になる」とニヤリ。宇佐見も「左打者が並んでいたので真っスラを生かそうと思った。うまくハマってくれた」とうなずいた。

 栗山監督も「何が何でもという必死な気持ちが凄く伝わってくる。長い間状態をキープするのは大したもの」と高評価。厚沢コーチは「あの落ち着き方はなかなかない」と抑えとしての適性を口にした。20日からの西武との練習試合への同行も決定。このまま結果を積み重ねていけば悲願の支配下登録も見えてくる。(東尾 洋樹)

続きを表示

2020年3月16日のニュース