磐城「21世紀枠」で46年ぶりセンバツ!71年夏「小さな大投手」田村擁し準V

[ 2020年1月25日 05:30 ]

第92回選抜高校野球大会出場校発表

21世紀枠に選出され、喜びを爆発させる磐城ナイン
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 磐城(福島)の阿部武彦校長が46年ぶり3度目となるセンバツ出場の知らせを伝えると、グラウンドに集まったナインと地域住民、OBから大歓声が上がった。木村保監督は「選手が日々、自分たちと向き合って成長してくれたおかげ」と涙が止まらなかった。

 学校のある福島県いわき市は、昨年10月の東北大会中に台風19号で大きな被害を受けた。学校のグラウンドも浸水。2週間にわたって練習ができなかったが、被災した家屋から泥をかき出す作業や、家財の運び出しなどのボランティア活動に取り組んだ。岩間涼星主将は「被災した方々の思いを背負って戦う使命がある。いわきの皆さんに元気や勇気を与えたい」と語った。

 岩間主将は小学2年の時、東日本大震災で被災した経験を持つ。迫る津波から車で逃げ避難生活を送った。震災後にテレビで春の甲子園大会を見て憧れを抱いた。「夢がかなった。一戦必勝で臨みたい」と笑顔を見せた。

 71年夏の甲子園では「小さな大投手」と称された田村隆寿を擁して準優勝した。受け継がれるコバルトブルーのユニホームが、聖地でも躍動する。 (秋元 萌佳)

 ▼田村隆寿氏(磐城OB。71年夏準優勝時のエース)生きている間に母校の甲子園出場がどうかなと思っていたので、本当にうれしい。数年前、清宮君がいた早実との練習試合を見に行って頑張っているなと思った。21世紀枠での出場ということで、点を取るのはなかなか難しいと思う。投手に頑張ってもらって、1点差で勝つ野球をしてほしい。

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2020年1月25日のニュース