田淵氏の殿堂入り祝福の声 阪神・矢野監督「入られて当然」森繁和氏「遅すぎるぐらい」

[ 2020年1月15日 05:30 ]

2007年アジア野球選手権、花束を手に記念撮影する日本代表ナイン。田淵ヘッド、矢野選手の顔も
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 阪神の矢野燿大監督(51)は14日、球団正捕手の大先輩でもある田淵幸一氏(スポニチ本紙評論家)の野球殿堂入りを祝福した。現役時代の02、03年にチーフ打撃コーチだった田淵氏から指導を受け、03年にリーグ優勝を経験。日本代表の一員として出場した08年の北京五輪でもヘッド兼打撃コーチだった同氏と同じユニホームに袖を通した。

 「(野球殿堂に)入られて当然のことをされてきたと思う。タイガースの先輩の田淵さんが入られるのは僕らもうれしい。当然かなという部分と、もちろんすごいことやなという両方あります」

 共闘したのは、いずれも星野監督の下だった。闘将の側で、常におおらかな田淵氏は選手にとっても不可欠な存在だった。
 「選手の背中を押してくれるような形で僕らと向き合ってくれていた。田淵さんがいるとムードが和むというか。星野さんも、友達やライバル同士という部分もあったと思うけど、田淵さんが持っているそういうムードが必要で、北京も一緒に戦っていくという風になったと思う。僕の中では柔らかいというかそういうイメージがあった」

 顔を合わせれば、いつも激励してくれる優しい先輩。ダイエー(現ソフトバンク)で監督経験があり、その重圧も理解した上で言葉をかけてくれるという。

 「グラウンドに来られたら、あいさつをしてちょっとしゃべるぐらいだけど“思い通りにやればいいからな”と背中を押すような声をかけてくれる」

 伝統球団の現役監督として、偉大な先人への最高の恩返しは、もちろん阪神をリーグ優勝に導くこと。猛虎が誇るレジェンドの殿堂入りという記念すべき年に、15年ぶりVで花を添えたい。(山添 晴治)

 ▼広岡達朗氏(西武時代の監督)田淵は真面目で正直な男。そういう男が認められ、殿堂入りするのはうれしい。打撃でも期待に応えてくれていたが、彼には“打つだけが野球じゃない。将来、指導者になった時に困るぞ”と言っていた。本人は“分かりました”と守る、走ると下手なりに一生懸命やっていたよ。

 ▼金本知憲氏(スポニチ本紙評論家、リーグ優勝した03年阪神の主力)広島から移籍してきて本当に周りへの気遣いが多い環境の中で、凄く気を使っていただいた。(試合では)全ての状況判断を任せていただいた。03年は本当にいい思いをさせてもらいましたからね。星野(仙一)さんも喜んでおられると思いますね。

 ▼森繁和氏(前中日監督。西武でともにプレー)殿堂入りは遅すぎるぐらいだと思う。西武で一緒にプレーをさせていただいたが、阪神時代からの奇麗な放物線での本塁打は憧れだった。自宅も近く、お世話になった方。本当におめでとうございます、と伝えたい。

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2020年1月15日のニュース