近大高専、21世紀枠候補!工業高等専門学校初出場へ前進「強いところを倒したい」

[ 2019年12月14日 05:30 ]

センバツ21世紀枠 9候補発表

東海地区推薦校に選ばれナインに訓示する近大高専の重阪俊英監督(右)
Photo By スポニチ

 近大高専(三重)が工業高等専門学校としては春夏通じて初の甲子園出場へ一歩前進した。重阪俊英監督から推薦校決定の一報を受けてもナインは喜びを押し出すことはなかった。田島大輔主将(2年)は「これで決まりではない。チャレンジャー精神をモットーに冬の間も頑張りたい」と話した。

 文武両道の精神の下、週3日は午後4時15分終了の8限目まで授業がある。60人の部員が一堂に会することも難しい。テストの「赤点」も60点未満と厳しい。グラウンドは東海地区大学野球連盟に所属する4、5年生と共有する中、今秋の三重県大会を初制覇し、東海大会でも8強入りした。特に県大会準々決勝のいなべ総合戦では延長13回タイブレークを3―2で制し、指揮官も「我慢して耐え抜いて勝った試合は初めてだった」と話す。主戦の白石晃大(2年)は「ここに来た理由の一つが“高専史上初の甲子園出場”。好きな言葉は“下克上”なので、強いところを倒したい」と話した。(北野 将市)

 ▽高専の甲子園出場 1961年に高専に関する法律が制定。翌62年から全国各地に高専が設置され、63年から夏の地方大会に出場している学校もあるが、甲子園出場は春夏通じてない。18年センバツでは青森県から八戸高専が推薦されたが地区推薦には届かず。夏は各地方大会で4強が最高成績。近大高専が11年三重、宇部高専が79年山口、阿南高専が68年徳島、高知高専が73年高知、香川高専が08年香川の各大会でそれぞれ準決勝に進んだ。

 ▽21世紀枠 甲子園への出場機会を広げるために01年の第73回大会から導入。練習環境などのハンデ克服や地域貢献など戦力以外の要素も加味する。秋季都道府県大会16強(加盟129校以上の場合は32強)以上を条件に全国9地区から1校ずつ候補校として推薦。東(北信越、東海以東)、西(近畿以西)から1校ずつ、残り7校から3校目を選ぶ。

続きを表示

2019年12月14日のニュース