巨人・亀井、1億円到達!球団最年長38歳シーズン 着実に16年目「小学校からの夢」かなえた

[ 2019年11月28日 05:30 ]

契約更改交渉に臨んだ巨人・亀井     
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 巨人・亀井善行外野手(37)が27日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4000万円増の年俸1億1000万円でサインした。38歳シーズンとなるプロ16年目で、初めて1億円の大台を突破。00年村田真一の37歳を超え、球団最年長での大台初到達となった。5年ぶりのリーグ優勝に貢献したベテランの存在感は増すばかりだ。

 決して早くはないかもしれないが、亀井らしく着実に歩を進めてきた証だ。38歳シーズンを迎える来季、年俸1億円に到達。亀のぬいぐるみを手に写真撮影に応じ、目尻にしわを寄せた。

 「小学校からの夢。そこに乗せられたのは時間がかかりましたけれど、うれしい。充実した一年だった」

 今季は131試合に出場し、主に1番と5番を務めた。2年連続3度目の規定打席に到達し、打率・284、13本塁打、55打点。守備でも何度もチームを救い、5年ぶりのリーグ優勝に貢献した。球団からは「助けてくれてありがとう」と言葉を掛けられたという。「特に、数字には表れない守備の部分を評価していただいて、うれしい」と喜んだ。

 まさに亀のように地道に、全てを糧にしてきた。骨折、捻挫、肉離れ…。満足に過ごせなかったシーズンの方が多い。30代半ばを迎えた3、4年前に意識改革に着手。「トレーニングの本を読んだりして、いろいろ勉強した」と股関節に重点を置いてウオーミングアップするようになった。「股関節の可動域が広くなって、ケガの不安がなくなった」。酒は自宅では一滴も口にせず、遠征先でたしなむ程度になった。

 日々の努力は実を結び「若い時より動けている。経験してきた苦労を生かせている」と30代後半にしてパフォーマンスは向上かつ安定。「ジャイアンツでレギュラーを獲るのは本当に大変。ケガさえなければと思うけれど、これも僕の人生」とプロ15年を振り返る。

 阿部が引退し、来季から野手最年長。個人よりチームのことを考えるようになった。だが、老け込むのはまだ早い。「若い人のいい壁になれたら。今年以上の成績を残したい。ジャイアンツは強くないといけない」。亀の甲より年の功、ならぬ“亀の功”は年の功――。来季も巨人をその経験で支える。(青森 正宣)

 ○…亀井(巨)がプロ16年目、38歳の来季に初の年俸1億円到達を果たした。巨人では00年村田真一の19年目に次ぐ2番目のスローペースで、年齢は同じ村田の37歳を抜く最年長初到達になった。なお、1億円初到達まで最も時間がかかったのは89年門田博光(オ)のプロ20年目で、年齢は前記門田と95年佐藤義則(オ)の各41歳。

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