ロッテ2位指名の東洋大・佐藤都 強打の捕手へ 外野手との二刀流も期待、選択肢としては「あり」

[ 2019年10月23日 09:30 ]

ロッテ・井口監督のサインボールを手に構えるロッテのドラフト2位・東洋大の佐藤都
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 野村、古田、阿部――。今季は西武・森友哉が捕手として史上4人目の首位打者に輝いた。強打の捕手。守備力が重視されるポジションだが、打てる捕手がいるチームはやはり強い。歴史が証明している。

 ロッテがドラフト会議で2位指名した東洋大・佐藤都志也捕手を取材してきた。昨年はDeNA・上茶谷、ソフトバンク・甲斐野、中日・梅津の女房役としてプロ1年目から1軍で活躍した先輩たちの球を受けた。二塁送球は1・8秒台をマークする。本人からは「打てる捕手としてレギュラーを獲りたい」と捕手として強いこだわりを感じた。

 ところが球団は、21日の指名あいさつで捕手と外野手の二刀流として期待していることを伝えた。2年春に首位打者を獲得し、通算8本塁打を放ったように一発もある。加えて、50メートルは5秒9という俊足。大学日本代表では、外野手としても活躍した。選択肢としては、当然「あり」だろう。

 「プロの捕手」というポジションは特殊で、キャッチングが上手で、強肩ならば、「我慢すればいい」という単純なものではない。1年間で143試合をこなすリーグ戦で、同じ相手と何度も対戦を繰り返す。しかも、エースが君臨するアマチュアと違い、どの球団にも10人以上の投手がベンチにいる。

 その特徴を生かしながら、過去のデータと現在の状況を読んで、打者といたちごっこのような勝負を繰り返す。経験が大きくものをいう仕事なのだ。成功と失敗の経験値は多ければ多いほどいい。一般的に捕手を育成するのには、長い時間を費やすことが多い。

 打力のある捕手を2軍でじっくりと育成していては、打撃を1軍レベルに慣れさせることができない。逆に遠回りとなってしまう。そのため、捕手でありながら打撃がいいと、内野や外野に転向するパターンは、これまでも数多くあった。

 それを打開するために、打者として1軍で起用しながら、捕手として経験を積ませていくしかない。今季のMVP候補に挙がる森は、1年目からDHや外野で出場しながら、捕手としての出場を増やしていった。守備力と打力を同時に1軍に引き上げるのは難しいだけに、強打の捕手を育成させるのには、とてもいい成功例となったと思う。

 日本ハムの近藤も、森と同じようなプランで進めてきた。捕手としてレギュラーを獲ることはできなかったが、現在は打力を生かし、DHに内外野もこなす。これだって、捕手だけの育成にこだわっていたら、自慢の打撃を生かし切れていないだろう。来春のキャンプから佐藤都は忙しい日々を過ごすことになる。どんな成長曲線を描くのか、楽しみでもある。(記者コラム・横市 勇)

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