引退するメッセの素顔、何度も見た“仲間の成長を強く願う”思い

[ 2019年9月14日 08:15 ]

<阪神2軍練習>調整を終えて報道陣の質問に応えるメッセンジャー(撮影・北條 貴史)
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 【記者フリートーク】13日付のスポニチ関西版本紙にカメラマン席へ向かって中指を突き立てるランディの写真が掲載されているのを見て、少し悲しくなった。そこに来ての、現役引退…。近年は「ワガママ」や「気性の荒さ」が表立っていたように思うが、そんな姿だけが背番号54の本質だとは決して思わない。

 来日1年目から取材してきた自分が伝えられる“ありのまま”の素顔を記したい。仲間の成長を強く願う。そんな一面を何度も見てきた。昨年の春季キャンプ中、他の選手が宿舎へ帰った後も外野の芝生に座って紅白戦に登板する才木に熱視線を送った。「身長も高くて球種も自分と似ている。これからどんな投手になっていくのか楽しみでね」。有望株を見つめる目は優しく、楽しげだった。

 今年は、近年不振に苦しむ藤浪について言及したこともあった。「俺も昔は同じように背の高い細身の投手だったし、気持ちは分かる。もっと自分のところにいろいろ、聞きにきて欲しかった」。自ら歩み寄ることはなくても、手を差し伸べる準備だけはしていた。

 毎年、楽しみにしていたのは沖縄キャンプ中に開催される「投手会」。同じテーブルになった若手選手との野球談議は長時間に渡り「自分が日本で残したものを、少しでも引き継いでもらえたら」と未来のチーム像にも思いを巡らせた。

 記者1年目と来日1年目が重なり、投手担当としてずっとその背中を追ってきた。こだわってきた日本通算100勝目を甲子園で見たかったし、何より今は98勝を挙げた大黒柱の突然のリタイアに寂しさを覚える。できれば、甲子園のマウンドでもう一度、腕を振る機会を作って欲しい。ファンも聖地で別れを迎えたいはずだから。(阪神担当・遠藤 礼)

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