大船渡・佐々木、先発&救援でフル回転 東邦・石川二刀流で柔軟起用可能に

[ 2019年8月24日 05:30 ]

足を高く上げる投球フォームで投げ込みする佐々木
Photo By スポニチ

 「第29回WBSC U18(18歳以下)ワールドカップ」(30日開幕、韓国・機張(キジャン))に出場する高校日本代表は23日、都内近郊で練習を行った。大船渡の163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)は、救援登板も視野に入れたフル稼働を宣言した。チームは24日にダブルヘッダーで練習試合を行い、同日に合流する奥川恭伸投手(同)を除く全投手と、投打二刀流の石川昂弥内野手(同)が登板予定。起用法の判断材料となる。

 今夏の岩手大会では、登板4試合は全て先発。ただ、球数制限が適用されるW杯には、柔軟な投手起用が求められる。佐々木は救援登板についても「頭の中にあります」とし、「短いイニングに対する苦手意識はない。与えられた役割で頑張っていきたい」ときっぱり。代表のエース候補として先発、リリーフにかかわらず貢献する意気込みを示した。

 この日は降雨のため、予定していた練習試合が中止。大会初戦が30日とあり、24日はダブルヘッダーで練習試合を行うことが決まった。永田裕治監督は「(投手は)まず全員を見てみないと」と語り、甲子園決勝を戦ったため同夕刻に合流する星稜・奥川を除き、選出された全投手を投げさせて適性を見極める。そこで貴重なのが、今春センバツを制覇した東邦の二刀流・石川の存在だ。

 内野手として選出されたが、投手としても起用される方針。1日に105球以上投げた場合は中4日の休養が必要など、今大会から球数制限が設けられる。加えて、10日間で最大9試合を戦う超過密日程。前回、前々回より1人多く9人の投手を登録しているが、永田監督は「これだけ投手がいるし、野手でありながら投手ができる者もいる」と、石川に10人目の投手としての期待を寄せた。計算できる頭数が増えれば、佐々木の起用にも選択肢が広がる。

 佐々木は2日連続でブルペン入りし、23球を投げて練習試合に備えた。変化球も全球種を試し、最後の2球は石川を打席に立たせて直球を力強く投じた。「思ったところにボールが行かず、あまり感覚は良くなかった」と自己分析し、今月は実戦登板がなかっただけに「打者を相手にした投球ができていなかったので、確認できれば」と代表初実戦を見据えた。日本の初優勝に向け、あらゆる登板状況を想定して準備を進める。 (武田 勇美)

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月24日のニュース